詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

2016-09-07から1日間の記事一覧

英語名、ラブバタフライ

その蝶を、捕まえては いけません その蝶は、伝達蝶です 今、Aさんの愛の言葉を記憶して Bさんの家まで、向かうところです Bさんの身体に その蝶が触れると Aさんの語った愛の言葉が そのまま、伝達されるのです その蝶を、捕まえては いけません Aさん…

ある民俗学者の話

山が動いた 目の前にあるものを どんどん、踏み潰して進むので 山の麓に住む村人たちに 大変な被害が出ていた 別の山が動いた この山は、人間の味方で 狂ったように暴れる山を 何とか、止めに入ったのだった 山と山が 正面からぶつかった後 マワシを取り合っ…

神の謝罪

倒錯天使は 十代の少年悪魔ばかり 恋愛対象にするので 中学生・高校生の男子がいる 悪魔の家庭から、常に警戒され 悪魔の居住区へ、彼が浸入するだけで 住民に、あるだけ石を投げられ 「本当の悪魔は、お前だ!」 と、罵倒されるのも、日常茶飯事である しか…

ある鼠部隊の結末

鼠隊長と、鼠副隊長が 敵猫と遭遇した 鼠隊長は言った 「突撃せよ、鼠副隊長!」 鼠副隊長は答えた 「私には、副隊長としての責任があります 安易な突撃命令は、了承出来ません!」 鼠隊長は怒った 「さては、臆病風に吹かれたな お前なんか、副隊長解任だ!…

醜い醜いアヒルの子

醜いアヒルの子は 大人になって それは見事な、白鳥になりました 仲間の白鳥たちから 「アヒルなんて、相手にしないで 我々と一緒に旅へ出よう!」 と、誘われましたが 「まだ、やり残したことがあるので 先に行って下さい」と、彼は断りました 血の繋がりこ…

壁画女の恋愛遍歴

壁がある そこには、女が描かれている 女には、魂が宿っている 比喩ではなく、生きている しかし、所詮は絵であり 壁からは出られない つまり、恋も出来ない 通行人を呼び止めて、話し掛けるだけ 天気の話だとか、景気の話だとか 大体、相手の話を聞くばかり…

宇宙からの手紙

私は死んで 星になりました 貴方に探して、欲しいけど まさに、星の数ほど、星はあるので 一生懸けても、無理でしょう 所詮、大して輝きもしない 地味な、小さい星に過ぎません 貴方が、市販の望遠鏡を購入したところで 無駄な出費になるだけでしょう 地球に…