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詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話や、日常生活にあったことを書こうとも思います。

会話劇、電柱6本恋物語

電柱A男、電柱B男、電柱C女 交際中の電柱Aと 電柱Cが、愛を語り合っている この二本の間にいる 電柱Bは、それを退屈そうに聞いている 電柱Aも、電柱Cも 電柱Bが、邪魔だと思っている もちろん、電柱Bだって こんな状況は、耐え難い 電柱Aは言った…

人間より、成長の早いロボット

街を、巨大な機械の塊が ゆっくり、ゆっくり、移動する この機械は 目の前にあるものを 何でも、破壊しては 自分の体の一部にしてしまうのが 最大の特徴で 人間さえも 歯車のごとく ハンドルを回したり ペダルを漕いだり ベルトの上を走らされたり 動力源と…

ロボットなのに、理性を見失う、危険性アリ

僕の家で、お手伝いさんをしている 二足歩行のロボットは あるスイッチが入ると もう、手がつけられなくなるほど 大暴れする そのスイッチは、彼の 平らな頭頂部についている そこへ、たまたま、鳩が着地し ボタンを踏んでしまった時なんて ロボットは、素早…

科学万能主義を批判し過ぎてはいけない

二十一世紀後半 人類は、偉大な進歩を遂げ 多くの人間が、小指を 機械化することに成功した これによって、小指から レーザービームが出せるようになった 小指が、数センチ、伸縮自在にもなった 野球では、新たな変化球が誕生した 小指だけは、象に踏まれて…

危ない橋を安全に渡るには?

あるひどい田舎にある 車では、渡ることの出来ない 細くて古ぼけた、木製の橋は 自分の気に入らない人間が 彼を使って、向こう側へ渡ろうとすると まるで、団子虫のように クルクルッと、丸まり 気に入らない人間を巻き込みながら ドボンッと、川の底へ沈む …

死への憧れ、百年間、秘めていた思い

ある小さな街の駅に 大きな時計台が建っていた 彼は、大勢の人たちの前で 生誕百周年記念の、こんなスピーチをした 「私は、これまで 時計として生まれ、時計として働き 一生懸命、皆さんに、お仕えしてきました そんな私ですが、ここだけの話 実は、何度も…

人間に先駆けて、月に住むのは?

蝶が、月に向かって 飛んで行く 一匹ではない 数匹でもない 一見して、数え切れない程の、蝶の群れが 途切れることのない列を作り まるで、地球から月へ 橋を架けるかのように、飛んでいる しかし、近付いて よく観察してみたら そこに、蝶なんかいなかった …

一生、留守番しているだけの、退屈な私の生活

誕生してから 約一世紀以上 何度も、何度も ノックされ 鍵を捩じ込まれ ノブを回され バタン、バタンと 開けたり、閉めたり いいようにされてきた 老いたドアが 「もう、嫌になってしまった」 と、ため息をついた そして、自分の半生を こんな風に、まとめた…

可哀想な錆びたロボット

錆びたロボットは ギイギイと、音をたてながら ぎこちない動きで、街を歩き 手当たり次第、誰に会っても 「錆を取ってください」 と、頼むのだが、みんなに断られ続け ついに、錆で動かなくなった 公園のベンチに座ったまま オブジェのように、静止している …

加害者ではある、しかし、どこまで責任があるのか?

ネズミ捕りが ネズミを、バチンと 抑えつけた ネズミは、もう、動けない 口から、血が滴っている ネズミ捕りは かなり、動揺しながら言った 「もっと、嬉しいものかと思っていたが うしろめたいばかりだ」 ネズミは、最期の力を、ふり絞って言った 「これな…

働き者の工場

工場が、商品を作っていた 工場長、その他の社員は、外にいた それでも、工場は、懸命に働いていた 工場長は、工場に質問した 「今、何をどれだけ作っているんだ?」 「教えない」 工場長は笑顔で、他の社員たちに 「な?俺だって、何も知らないんだ」 と、…

自由のリスク、一体、誰が彼を唆したのか?

列車が勝手に 線路からはみ出して どこかへ、行ってしまった 幸い、深夜の出来事で 乗客は誰も居なかった 逃亡した列車は あの目立つ容姿だけに すぐ発見された 誤って、崖の上から落ち 瀕死の状態だった 馴染みの車掌が 「どうして、こんなことに?」 と、…

立派な豪華客船が海底に沈んだ理由

海上で 無人のボロ舟と 豪華客船が、衝突した ボロ舟は、派手にぶっ壊れた それを見た、豪華客船の人々は 大声で笑っていた しかし、次の瞬間 豪華客船は、真っ二つに折れて そのまま、沈没した 人々は、海に投げ出され 「一体、何が起きたのか?」 と、状況…

未亡人と機械と博士の弟子たち

博士は死んだ、十年も前に 機械が残った、庭の隅の 十畳のプレハブ小屋の中に この機械は、博士が開発した この機械は、意外に大きい この機械は、歯車が無数にある この機械は、半導体が無数にある この機械は、電気とガソリンで動く この機械は、常に熱を…

たった一杯のために

機械の子供A 一日、たった一杯のオイルのために ほぼ二十四時間、労働させられる 延々と、キャベツを切らされる 機械の子供B 一日、たった一杯のオイルのために ほぼ二十四時間、労働させられる 延々と、エビフライを揚げさせられる 機械の子供C 一日、たっ…