詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

寓話・童話・昔話

デフレ脱却のヒント、気前のいい仙人と、欲張り市民

ある公園の隅にある 小さな池の底に 仙人が住んでいた 誰かが、その池に 一円玉を放り投げると 仙人は、水面から、顔を出して 「今、お前が落とした小銭は この一円玉か? それとも、別のコインか?」 と、訊ねてくる 「私が落としたのは、五百円玉です」 と…

太陽は病気、月は病後

太陽は、病気のため 常に、酷い高熱に、悩まされている 太陽のことを思えば ちゃんと、治療に専念して 平熱に、戻ってもらいたいものだが そうなると、我々、人間は、困ってしまう よって、太陽には悪いが これからも、この高熱が続くように 不治の病である…

縁起ものにして、嫌われもの、お祝い天使

お祝い天使は、双子の兄弟である 主な仕事は、教会の結婚式で 新郎新婦の頭上を、パタパタ飛びながら 誓いのキスの後、クラッカーを鳴らし 「おめでとうございます!」 と、素晴らしい笑顔で、叫ぶことである そして、披露宴では 誰よりも、酒を飲み 誰より…

裸の女王様、子供相手に、刑罰を執行する

ある王国に、裸の女王様がいた 一国の、最も高貴なる、象徴的女性に対し こんな言い方をするのは 問題だと思う人もいるだろうが この女王 ただの露出狂といって、さし支えなかった とはいえ、女王は 年齢、四十も半ばでありながら 大変、素晴らしい、スタイ…

集団心理の行き着く先は?

Aさんが空を見ていた そこへ、Bさんが現れ、空を見始めた 更に、Cさんが現れ やはり、空を見始めた 更に更に、複数の人が現れ やはり、空を見始めた 太陽しかない、雲さえもない 鳥も、飛行機も飛んでいない 青い空を、私も、Aさんたちと見ていた そして…

そろそろ、使えなくなるかも知れない吊り橋

ある場所に、深い谷があった そこには、天使が四人いて 吊り橋をロープで、引っ張り上げ 各自、しっかり支えている もし、誰かが手を放せば 吊り橋を渡っている人間は 谷底に真っ逆さま、という 大変な責任を負わされている しかし、四人の天使たちは、口を…

猿蟹合戦後日談、糞氏、豹変す

牛の糞は、寡黙である 五月蝿いのは 彼にタカるハエである ハエは、牛の糞に 色々と質問をする だが、牛の糞ときたら 鬱陶しがるばかりで、何も答えない しかし、ハエが 「猿蟹合戦の時、あなたの先祖は・・・」 という話を向けると 牛の糞は、その質問が終…

ある歴史上の人物の成功以前

真昼の大都会に、露出狂が現れた 上半身は、シャツを着ていたが 下半身は、丸出しだった 街は、騒然としていた そこへ、一人の警官がやって来て 空に向け、拳銃を撃った 人々は、その銃声で、シーンとなった 警官は、人々が注目する中 「市民の皆さん、この…

皿割り女と皿割らせ女、貧富が逆転する話

皿割り女と、皿割らせ女 皿割り女は、金持ちで 貧しい皿職人である、皿割らせ女から それは大量に皿を買い ガッシャン、ガッシャン 皿を割り続けて いつの間にやら、立場は変わり 皿割らせ女は、大金持ちになり 皿割り女は、無一文 「ねえ、皿をちょうだい」…

開かない夢の扉

十五の時から、約半世紀 自宅の裏山にある 洞窟の扉を開けようと 勉強も、仕事もせずに 努力を重ねてきた、私は ついに、諦める決意をした 思えば、この五十年間 祖父母が死に、両親が死に 身内は呆れ、世間は笑い 私は、世の中から 完全に、孤立してしまっ…

大きなかぶ、酷い一味に唆されて

畑に、それは大きなカブが出来ました お爺さんと、お婆さん 犬や猫や鼠、あらゆる力を結集し 「うんとこしょ、どっこいしょ!」 と、その大きなカブを 引き抜こうとしましたが 結局、無理でした お爺さんは、言います 「こんな強情なカブは もう、どうでもい…

マインドコントロール、何故、そう思い込んでしまったのか?

おれは、ダイナマイトな亀 よせよ、触ると、危険だぜ 長い尻尾は、導火線 甲羅の中は、ぎっしり火薬 おい、お前、命知らずか? じゃあ、火を点けてみるか? おれと、爆死する覚悟があるか? ないなら、何処かに避難しな ある日、命知らずの若い男が ダイナマ…

敬愛する団栗博士よ、さようなら、そして、おめでとうございます

団栗博士と、団栗新助手の仲は 深まる一方で、私、団栗助手は もはや、ただの邪魔者に過ぎませんでした 「団栗助手、君が今 ここを辞めてくれるなら 退職金は本来の倍、出そうと思うのだが どうだろう? もちろん、君の意志も尊重するがね」 終わった 私は、…

敬愛する団栗博士の異常な愛情

ある林の中の 小さな小さな、ログハウス風の建物で 団栗博士と、私、団栗助手が 同棲しながら、診療所をやっていたところに 団栗博士の意向により、団栗新助手が 通いで、勤めに来るようになりました 団栗新助手は、小柄で痩身 それはツヤのある、美しい男で…

敬愛する団栗博士の秘密の醜聞

ある林の中に、小さな小さな ログハウス風の建物があり そこでは、団栗博士と、私、団栗助手が この林に住む、多くの団栗たちを相手に 診療所を営んでいました 私が敬愛する団栗博士は 医師として、素晴らしいだけではなく 研究者としても世界的権威でした …

センセイ、自分の意志で象牙の塔を飛び出るが、再び、引き篭る結果に

大勢の子供たちが 象牙の塔にいる センセイの悪口を言う センセイは怒って 塔の、最も高い階から あるだけの本を投げつける 子供たちは、素早く 本の届かない場所へと、避難する そして、再び、センセイの悪口を言う センセイは、完全に理性を失い どうせ、…

北風と太陽と、運と、ルール設定の大切さと

ある日、北風と太陽が 通りすがりの人間のコートを どちらが先に、脱がせることが出来るか? 勝負をすることにしました 先攻・後攻のジャンケンをした結果 太陽が勝ち、先攻を選びました ちなみに、三分経過で交代となります これは、北風の提案を 太陽が同…

缶詰、異物混入、確信犯

桃缶を開けたら 小ぶりのクラゲが 五個重なって、入っていた みたいな、悪い冗談 しかも、それを ガラスの小鉢に入れて さっき、やって来たお客に出す 私流の冗談 クラゲの触手が どの角度からも、見えないように 盛り付けるのが 結構、難しい さっき、やっ…

複数の異名がある蟹

サヨナラ蟹は 左手こそ、チョキだが 右手は、パーである まるで、人間の手のようで 左手より、かなり大きい そのパーの右手を持ち上げ 左右に振り、バイバイという ジェスチャーをするので サヨナラ蟹と言われているが 敵の蟹が、その仕草に油断して 方向を…

ひょっこり天使、登場し、飛び去り、口ずさむ

ひょっこり天使は どんな場所にでも ひょっこり現れて 人間たちの会話を 黙って聞いている そして、人間たちが 「誰、コイツ?」 と、顔を見合わせると ひょっこり天使は、翼を拡げて 「それでは、失礼します」 と、何処かへ飛び去って行く その場が、一瞬、…

バケツかぶり族の未来

バケラッティ・ファミリーは 港の空いている倉庫で 家賃も払わず、勝手に居座り 身を潜めるような、暮らしをしていた 妻、バケリーナが 「また、バケツかぶり族が 警察官に射殺されたわ」 と、どこかで拾って来た、新聞を見て言った 「容疑は何だ?」 と、バ…

バケツかぶり族の憂鬱

ある寂れた港の、灯台の側で バケツ男、バケラッティと その妻、バケリーナが、自分たち バケツかぶり族の将来を憂いながら 空を舞う、カモメの群れを眺めていた この夫婦とは、少し離れたところで 二人の子供の 長女、バケルンナ 長男、バケレノン 次女で末…

バケツかぶり族の秘密

頭にバケツをかぶった バケツ男、数人が ある警察署の駐車場に並ばされ 射撃訓練の的にされていた バケツ男たちは、揃って 頭部を撃ち抜かれ 血を噴き出しながら その場に倒れ込んだ 射撃訓練という名の 銃殺刑を終えた、警察官たちは 「隠そうとするのが悪…

バケツかぶり族の現実

バケツ男に、痴漢の容疑がかけられた 冤罪だった しかし、交番に連行された 当然、弁明をした 受け入れてもらえなかった 残念ながら、我が国では バケツかぶり族に、人権の類は 保障されていないから、致し方無い ところで、痴漢で捕まった彼 子供時代、顔が…

猿蟹合戦、日本史上最悪の冤罪事件

妊娠したメスの蟹が お握りを抱え 柿の木の下で、休憩していました そこへ、一匹の猿が 柚子を何個も、お手玉しながら 歩いて来ました 蟹は、提案します 「私は妊娠しているから 酸っぱいものが食べたいの あなたの持っている柚子と このお握りを交換してく…

最近、様々な職業で、女性が活躍しています

私は、ある観光会社の 「天国への階段ツアー」 という、企画に参加した 集合場所へ行くと そこには、数十台のバスと 数え切れないほどの、参加者がいた 私は、指定のバスに乗り込んだ 満席の車内は、とても賑やかだった バスは、一時間以上、走った ガイドの…

地球温暖化説が覆るという噂の、確かな出所

神が天空から 地上を眺めつつ 人間を数えていた しばらくして、神は 「多過ぎる!」 と、吐き捨てるように言い 数えるのを止めた 極東の日本から始めて まだ、中国だというのに もう、飽きてしまった 天使が、神に コーヒーを運んで来て、こう訊いた 「まだ…

神と天使の階級の違い

怪力天使は 巨漢で、腕力自慢 天国で一番強い、と 他の天使たちに、評判だった それを聞いた神様が 「天国で一番強いだって? 天使の中では、一番なだけだろう」 と、不機嫌な顔をして言った そして、神様は 自宅の宮殿の中庭に 急遽、土俵を作らせ 天使を数…

天使、降格し、トイレの神様になる

ある時、一人の天使が 神様に呼び出され 「君、今日から、トイレの神様だから」 と、降格人事といえる、辞令を受けた トイレの神様は、本当に嫌な仕事である 人間が、幸福になるか、不幸になるかは トイレのきれい汚ないで 決めるべきではないのに 現場に直…

天使、降格し、貧乏神になる

ある時、一人の天使が 神様に呼び出され 「君、今日から貧乏神だから」 と、降格人事といえる、辞令を受けた 貧乏神は、本当に嫌な仕事である 人間が、貧乏になるか、富裕になるかは 神様の気紛れに過ぎないのに 現場に直接行って 誰かを貧乏に陥れるのは 貧…

天使、降格し、死神になる

ある時、一人の天使が 神様に呼び出され 「君、今日から、死神だから」 と、降格人事といえる、辞令を受けた 死神は、本当に嫌な仕事である 人間の、生きるか、死ぬかは 神様の気紛れに過ぎないのに 現場に直接行って 実際、命を奪うのは 死神なのだから 当…

何故、タコの足は八本か?

昔、タコといえば 八本足と、十六本足が 半々でした しかし、足十六本タコの方が 人間の漁師にとって 捕獲の労力が同じ割に 食い応えが二倍ということで 彼らは、日々、乱獲され続け やがて、絶滅してしまいました また、少数派ですが 足十六本タコを上回る …

虚無の運命、死刑と輪廻、その意味、その答え

虚無は、虚無であるがゆえ 罪とされ、死刑となった 虚無は、虚無であるがゆえ 何の抵抗も、反論もせず 熱狂する、民衆の前で 無惨に、吊し上げられ、殺された 虚無は、生まれ変わった そして、より大きな、虚無となった せっかく、生まれ変わったところで 当…

その蟹は、ダンディーではない

口髭蟹は、とても偉そう 目の下に、八の字の 立派な髭があるからといって ダンディーを気取り 鋏で器用に、葉巻をつかんで 「コイツだけは、やめられない」 という、顔をして見せる 拾った葉巻の癖に 握力が弱いから 重くて震えている癖に 火なんか点けられ…

もう、お前とは遊ばない

同じ体格をした イカとタコが お互いの脚を絡ませ 力比べをした タコが、やや優勢だった しかし、イカが 二本、余った脚を使い タコに、目潰し攻撃をしたので イカが盛り返した やがて、タコが涙を流して 「もう、負けでいい」 と、ギブアップをした 約束通…

その蛙、アルコールの塊

酒蛙の体は小さい 酒蛙の色は赤い 酒蛙の息は、アルコール臭い 酒蛙が食べるのは、米か麦 それを体内で発酵させる 熟成してきたら、ちょっと吐いて 再び、口に含んで じっくり、味見する ちゃんと、酒になっていたら 葉っぱの器に、それを口から注いで 長時…

病弱天使の秘めた才能

病弱天使は ほぼ、寝た切りで いつも薬が、手放せない 翼なんか、もう、ずっと 広げたこともなく ただ、重くて邪魔なだけ 寒い季節になって来ると 病弱天使は、微熱、高熱、繰返しながら 咳ばかりしている 血も吐く、時には、大量に 神様に、「健康にしてく…

存在と不安、神の嘔吐が止まらない

ある天使が とにかく、酷い殺され方をして 変死体となり、発見された それを見た神様が 「死ぬ訳ないんだ この天使は、まだまだ 死なないように、なっていたんだ」 と、頭を抱えながら言った そして、神様は 急いで自宅へと戻り 独り、寝室で布団をかぶって …

タコの賭博者、全てを失い、丸くなる

タコの賭博者は 海中のヤクザ者たちと 丁半博打をして 全財産を、失ってしまった よせばいいのに 自分の脚を一本 ちぎって、賭けた 負けた 立て続けに、八回 見事に、負けた こうして、タコの賭博者は 脚のない、不気味な、丸い生き物になった 「次は、命を…

私の、ビールの泡のような、人生

私は、ついに 「永遠」を発見し 捕らえて、縄で縛り 檻に入れて、鍵を掛け 自分のものにした 永遠は、かなり 恥ずかしそうな表情をしていた そんな永遠の姿を眺めながら 私は、一人、ビールで祝杯を挙げた しかし、残念なことに 私の寿命では、この永遠が 本…

コーヒータイム、神への感謝が足りない私

やっと、やるべき仕事を終え 区切りを付けた私は 休憩を取ることにした 神が、コーヒーを煎れてくれた それを天使が、慎重に運んで来た 「ぬるい、これは飲みたくない」 と、私はワガママを言った 天使は、何も言わずに カップのコーヒーを 地面に捨ててから…

海月にとって、超一流の定義とは?

超一流のクラゲは 海中で、ユラユラ、揺れながら 自分の存在を忘れるくらい 一心に、ユラユラ、ユラユラ、揺れながら やがて、海と一緒になって 肉体は消えても、魂だけ残り もう、落ち着いて、揺れもせず 百年でも、千年でも 生き続けるものである 色であっ…

念仏蝸牛、有り難や、有り難や

念仏蝸牛が 窓ガラスなどを 這って歩くと 通り道に、うっすら 「南無阿弥陀仏」 と、跡が残る その文字が、陽光に照らされると 誰もがみんな、有り難い、何かを感じて 思わず、合掌してしまい 拭き掃除する気など、無くなってしまう ちなみに、念仏蝸牛は 前…

少数精鋭の理由

蛙の合唱隊 たった、三匹しかいない いつも、紫陽花の葉の上で練習 人間の家の、窓サッシにへばりついて 本番のコンサート 家の中にいる人間たちは、たいがい 「蛙のうるさい、季節になったな」 と、感想を漏らすだけなのに それを外から見ている、蛙の合唱…

確認することの重要性について

コップに、強力炭酸水を注いだ 小さな、青い、魚を入れた 氷の代わりに、二匹入れた 青い魚は、混乱していた コップの中で、暴れ回り やがて疲れて、動きも鈍くなり 二匹は向かい合い、ぶつかって そのまま力尽き、微動だにしない 青い魚は、二匹とも死んだ …

昔は良かった

月の子供が三人で 素早く、地上へ降りて来て 仲良く、手を繋ぎ そろり、そろりと 灰色のブロック塀に 背中をつけながら、路地を歩く 長男の月太郎は言う 「人間に見つかったら、ヤバイよ」 次男の月二郎は答える 「うん、もう、喋らない方がいい」 三男の月…

ウゾウムゾウ

ウゾウは、ムゾウと 縁を切りたかった ムゾウは 馬鹿だし、醜いし 無礼だし、ケチだし 臭うし、嘘をつくし 理不尽だし、暴力的だし とにかく、ウゾウは ムゾウが、大嫌いだった ある日、ウゾウは、堪え切れず ムゾウに対して、本音を爆発させ 罵詈雑言を浴び…

幸せにしてくれた、青い鳥

チルチルとミチルは 一般並みに、名字が欲しくなって 結婚相手を探しに、旅へ出ました しかし、国中を歩き回っても 「名字もないような 得体の知れない者と 結婚なんて出来ない」 と、断られるばかりでした 人によっては 「身分が違う!」 と、二人を差別す…

神様を目撃した話

飛行機に乗っていた 窓の外を眺めていた 大勢の天使が 胸にゼッケンを付けて 空中マラソン大会をしていた もちろん、私がこんな光景を見たのは 生まれて初めてだった 取り敢えず、隣の席の人にも 教えてあげようとしたが 安眠している様子だったので、諦めて…

沈黙は金ではない

カエルたちが ミミズを使って 綱引きをしている そこに、ミミズの意志はない 彼は、いつも無表情だから どうしても、こんな扱いを受ける 身体が、ちぎれそうに痛いのに 何も言わず、耐えている カエルたちが ミミズの苦痛に気付いたのか? 綱引きをやめた そ…