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詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話や、日常生活にあったことを書こうとも思います。

デフレ脱却のヒント、気前のいい仙人と、欲張り市民

ある公園の隅にある 小さな池の底に 仙人が住んでいた 誰かが、その池に 一円玉を放り投げると 仙人は、水面から、顔を出して 「今、お前が落とした小銭は この一円玉か? それとも、別のコインか?」 と、訊ねてくる 「私が落としたのは、五百円玉です」 と…

太陽は病気、月は病後

太陽は、病気のため 常に、酷い高熱に、悩まされている 太陽のことを思えば ちゃんと、治療に専念して 平熱に、戻ってもらいたいものだが そうなると、我々、人間は、困ってしまう よって、太陽には悪いが これからも、この高熱が続くように 不治の病である…

集団心理の行き着く先は?

Aさんが空を見ていた そこへ、Bさんが現れ、空を見始めた 更に、Cさんが現れ やはり、空を見始めた 更に更に、複数の人が現れ やはり、空を見始めた 太陽しかない、雲さえもない 鳥も、飛行機も飛んでいない 青い空を、私も、Aさんたちと見ていた そして…

猿蟹合戦後日談、糞氏、豹変す

牛の糞は、寡黙である 五月蝿いのは 彼にタカるハエである ハエは、牛の糞に 色々と質問をする だが、牛の糞ときたら 鬱陶しがるばかりで、何も答えない しかし、ハエが 「猿蟹合戦の時、あなたの先祖は・・・」 という話を向けると 牛の糞は、その質問が終…

ある歴史上の人物の成功以前

真昼の大都会に、露出狂が現れた 上半身は、シャツを着ていたが 下半身は、丸出しだった 街は、騒然としていた そこへ、一人の警官がやって来て 空に向け、拳銃を撃った 人々は、その銃声で、シーンとなった 警官は、人々が注目する中 「市民の皆さん、この…

皿割り女と皿割らせ女、貧富が逆転する話

皿割り女と、皿割らせ女 皿割り女は、金持ちで 貧しい皿職人である、皿割らせ女から それは大量に皿を買い ガッシャン、ガッシャン 皿を割り続けて いつの間にやら、立場は変わり 皿割らせ女は、大金持ちになり 皿割り女は、無一文 「ねえ、皿をちょうだい」…

開かない夢の扉

十五の時から、約半世紀 自宅の裏山にある 洞窟の扉を開けようと 勉強も、仕事もせずに 努力を重ねてきた、私は ついに、諦める決意をした 思えば、この五十年間 祖父母が死に、両親が死に 身内は呆れ、世間は笑い 私は、世の中から 完全に、孤立してしまっ…

大きなかぶ、酷い一味に唆されて

畑に、それは大きなカブが出来ました お爺さんと、お婆さん 犬や猫や鼠、あらゆる力を結集し 「うんとこしょ、どっこいしょ!」 と、その大きなカブを 引き抜こうとしましたが 結局、無理でした お爺さんは、言います 「こんな強情なカブは もう、どうでもい…

敬愛する団栗博士よ、さようなら、そして、おめでとうございます

団栗博士と、団栗新助手の仲は 深まる一方で、私、団栗助手は もはや、ただの邪魔者に過ぎませんでした 「団栗助手、君が今 ここを辞めてくれるなら 退職金は本来の倍、出そうと思うのだが どうだろう? もちろん、君の意志も尊重するがね」 終わった 私は、…

敬愛する団栗博士の異常な愛情

ある林の中の 小さな小さな、ログハウス風の建物で 団栗博士と、私、団栗助手が 同棲しながら、診療所をやっていたところに 団栗博士の意向により、団栗新助手が 通いで、勤めに来るようになりました 団栗新助手は、小柄で痩身 それはツヤのある、美しい男で…

敬愛する団栗博士の秘密の醜聞

ある林の中に、小さな小さな ログハウス風の建物があり そこでは、団栗博士と、私、団栗助手が この林に住む、多くの団栗たちを相手に 診療所を営んでいました 私が敬愛する団栗博士は 医師として、素晴らしいだけではなく 研究者としても世界的権威でした …

センセイ、自分の意志で象牙の塔を飛び出るが、再び、引き篭る結果に

大勢の子供たちが 象牙の塔にいる センセイの悪口を言う センセイは怒って 塔の、最も高い階から あるだけの本を投げつける 子供たちは、素早く 本の届かない場所へと、避難する そして、再び、センセイの悪口を言う センセイは、完全に理性を失い どうせ、…

北風と太陽と、運と、ルール設定の大切さと

ある日、北風と太陽が 通りすがりの人間のコートを どちらが先に、脱がせることが出来るか? 勝負をすることにしました 先攻・後攻のジャンケンをした結果 太陽が勝ち、先攻を選びました ちなみに、三分経過で交代となります これは、北風の提案を 太陽が同…

バケツかぶり族の未来

バケラッティ・ファミリーは 港の空いている倉庫で 家賃も払わず、勝手に居座り 身を潜めるような、暮らしをしていた 妻、バケリーナが 「また、バケツかぶり族が 警察官に射殺されたわ」 と、どこかで拾って来た、新聞を見て言った 「容疑は何だ?」 と、バ…

バケツかぶり族の憂鬱

ある寂れた港の、灯台の側で バケツ男、バケラッティと その妻、バケリーナが、自分たち バケツかぶり族の将来を憂いながら 空を舞う、カモメの群れを眺めていた この夫婦とは、少し離れたところで 二人の子供の 長女、バケルンナ 長男、バケレノン 次女で末…

バケツかぶり族の秘密

頭にバケツをかぶった バケツ男、数人が ある警察署の駐車場に並ばされ 射撃訓練の的にされていた バケツ男たちは、揃って 頭部を撃ち抜かれ 血を噴き出しながら その場に倒れ込んだ 射撃訓練という名の 銃殺刑を終えた、警察官たちは 「隠そうとするのが悪…

バケツかぶり族の現実

バケツ男に、痴漢の容疑がかけられた 冤罪だった しかし、交番に連行された 当然、弁明をした 受け入れてもらえなかった 残念ながら、我が国では バケツかぶり族に、人権の類は 保障されていないから、致し方無い ところで、痴漢で捕まった彼 子供時代、顔が…

猿蟹合戦、日本史上最悪の冤罪事件

妊娠したメスの蟹が お握りを抱え 柿の木の下で、休憩していました そこへ、一匹の猿が 柚子を何個も、お手玉しながら 歩いて来ました 蟹は、提案します 「私は妊娠しているから 酸っぱいものが食べたいの あなたの持っている柚子と このお握りを交換してく…

虚無の運命、死刑と輪廻、その意味、その答え

虚無は、虚無であるがゆえ 罪とされ、死刑となった 虚無は、虚無であるがゆえ 何の抵抗も、反論もせず 熱狂する、民衆の前で 無惨に、吊し上げられ、殺された 虚無は、生まれ変わった そして、より大きな、虚無となった せっかく、生まれ変わったところで 当…

私の、ビールの泡のような、人生

私は、ついに 「永遠」を発見し 捕らえて、縄で縛り 檻に入れて、鍵を掛け 自分のものにした 永遠は、かなり 恥ずかしそうな表情をしていた そんな永遠の姿を眺めながら 私は、一人、ビールで祝杯を挙げた しかし、残念なことに 私の寿命では、この永遠が 本…

念仏蝸牛、有り難や、有り難や

念仏蝸牛が 窓ガラスなどを 這って歩くと 通り道に、うっすら 「南無阿弥陀仏」 と、跡が残る その文字が、陽光に照らされると 誰もがみんな、有り難い、何かを感じて 思わず、合掌してしまい 拭き掃除する気など、無くなってしまう ちなみに、念仏蝸牛は 前…

昔は良かった

月の子供が三人で 素早く、地上へ降りて来て 仲良く、手を繋ぎ そろり、そろりと 灰色のブロック塀に 背中をつけながら、路地を歩く 長男の月太郎は言う 「人間に見つかったら、ヤバイよ」 次男の月二郎は答える 「うん、もう、喋らない方がいい」 三男の月…

ウゾウムゾウ

ウゾウは、ムゾウと 縁を切りたかった ムゾウは 馬鹿だし、醜いし 無礼だし、ケチだし 臭うし、嘘をつくし 理不尽だし、暴力的だし とにかく、ウゾウは ムゾウが、大嫌いだった ある日、ウゾウは、堪え切れず ムゾウに対して、本音を爆発させ 罵詈雑言を浴び…

幸せにしてくれた、青い鳥

チルチルとミチルは 一般並みに、名字が欲しくなって 結婚相手を探しに、旅へ出ました しかし、国中を歩き回っても 「名字もないような 得体の知れない者と 結婚なんて出来ない」 と、断られるばかりでした 人によっては 「身分が違う!」 と、二人を差別す…

因果応報、この世の摂理、そこに神の意思は介在するのか?

今、お前が苛めている猫は お前の祖先の生まれ変わりである お前は、お前の意志で その猫を苛めていると思っているようだが そうではない、お前の祖先が この世の摂理から、罰を受けているのである お前は、知らず知らず 刑の執行人をやらされているのである…

第一印象で判断するべからず

大きな穴がある庭 初訪問の人が、よく落ちる まさか、玄関前に 直径五メートル 深さ五メートルの穴があるとは 誰も思わないから 誰かが穴に落ちると、家の主人が出て来て 「どうしました?」と、白々しいことを言う 「どうしたも、こうしたも、なぜ こんなと…

この世の始まりに関する神話

私は、人類の、いや 全ての地球上の生き物の犠牲となり 自らの意志で、虫けらとなった 人間の、どんな聖者も 私と比べれば ただの聖者気取りである とにかく私は、何事も、怖れない 何度でも宣言しよう とにかく私は、怖れない、何事も 潰すがいい、食すがい…

浦島太郎の後悔

私が竜宮城から帰って来て 絶対に開けてはいけない と、向こうで約束した玉手箱を つい、開けてしまうと そこには、ぎっしり 亀の子が敷き詰められていました 彼らは、私に、こう訴えます 「我々は、親に捨てられました これからは、貴方を親と慕って 生きて…

投石危険の教訓

少年は、月に向かって 石を投げ続けた たまに、横をかすめるだけで 一度も当たらなかった でも、毎日やっていたから コツが分かってきて ついに、石を月にぶつけることに成功した しかも、連続で三回! 少年は気付かなかった 月が何処かへ消えてしまったこと…

バチアタリ者に厳罰を

バチアタリ者が 非バチアタリ者、総勢二十人に 包囲され、捕縛され 殴られ、蹴られ、水をかけられ また、殴られ、蹴られ、水をかけられ 結局、死んだ 非バチアタリ者の一人が 「たぶん、冤罪だったと思う」 と、無表情な顔でつぶやいた それを聞いた 他の非…

若き日の過ち

海坊主が 髪を伸ばして 海ロン毛になった 彼は、髪を伸ばして 初めて気付いたのだが まるで海藻のような 天然パーマだった それをカモメが 集団で見物に来て 大笑いするので 海ロン毛は、急に恥ずかしくなり せっかく、伸ばした長い髪を バッサリ切って、元…

ある民俗学者の話

山が動いた 目の前にあるものを どんどん、踏み潰して進むので 山の麓に住む村人たちに 大変な被害が出ていた 別の山が動いた この山は、人間の味方で 狂ったように暴れる山を 何とか、止めに入ったのだった 山と山が 正面からぶつかった後 マワシを取り合っ…

醜い醜いアヒルの子

醜いアヒルの子は 大人になって それは見事な、白鳥になりました 仲間の白鳥たちから 「アヒルなんて、相手にしないで 我々と一緒に旅へ出よう!」 と、誘われましたが 「まだ、やり残したことがあるので 先に行って下さい」と、彼は断りました 血の繋がりこ…

ある山中の村の掟

疲れて、脚が棒になった男は 両手を広げさせられ 針金で固定され 案山子のようにされ 山の畑に立たされ 野ざらしにされ まるで、鳥葬と変わらない そして、数日後 見るも無惨な姿になる その山の畑には 何体もの、案山子にされた 脚が棒になった男たちがいて…

赤ずきんちゃんの結婚、その馴れ初め

赤ずきんちゃんは、訊きました 「ねえ、お婆ちゃんの耳は どうして、そんなに大きいの?」 お婆ちゃんに変装している、狼は答えました 「それは、お前の声が よく聞こえるようにさ」 赤ずきんちゃんは、続けて訊きました 「ねえ、お婆ちゃんの口は どうして…

走れ、セリヌンティウス

メロスは激怒した あれだけの盛大な結婚式を挙げて 嫁入りさせた妹が まだ、新婚なのに 早くも、浮気しているらしい しかも、その相手が 彼の親友である あの、セリヌンティウスだという 取り敢えず、メロスは自宅に 妹を呼び出して、真相を訊ねた やはり、…

ウサギとカメとタヌキ

ウサギとカメが 長距離競走をしました 最初は、脚力に勝るウサギが 圧倒的にリードしましたが 途中で、油断したウサギが 木陰で、昼寝してしまったため 最後は、カメが大逆転勝利をしました このレースを賭けの対象にしていた 山の動物たちは 当然、ウサギの…

魔法をかけられたシンデレラ

シンデレラは 母親と姉たちに 毎日、酷い虐めを受けていました そのストレスが原因で、シンデレラは 頭がおかしくなってしまいました それがはっきりしたのは ある晩、母親と姉たちが お城の王子様主催の舞踏会から 帰って来た夜でした シンデレラは、ガラス…

刀太郎、噂を信じちゃいけないよ、と思う

刀太郎は 都に化け物が出るという噂を聞き 自分が退治してやろうと、故郷を後にした その途中 ピストル太郎 マシンガン太郎 バズーカ太郎と、遭遇した どいつもこいつも ただのならず者で 刀太郎を、やたら挑発するので 相手が銃器を身構える前に 自慢の刀で…

三匹の子豚と遺産相続

あるところに 三匹の子豚の兄弟がいました 子豚とはいえ、豚的常識でいうと もう、自立していい歳だったので それぞれ、親許を離れ 自分の家を建てました 最近、狼がらみの物騒な事件が多いので 三匹とも、頑丈なレンガの家を建てました ただ、次男、三男が …

金太郎、弟と再会したものの

マサカリかついだ金太郎は 足柄山で、最も強い動物である 熊との相撲に勝ち 天下人気取りで、偉そうにしていたが そこへ、金太郎の母違いの弟である チェーンソーかついだ銀次郎が現れ あっさり、山の首領の地位を 奪われてしまった 後に、このような歌も出…

アリとキリギリスと、アリの子供たち

アリは、春夏秋と働き通しで 冬が来るのに備えました 一方、キリギリスは 冬になれば、食べ物が無くなる事実を 忘れてしまうほど 春は、花見に遠足 夏は、キャンプにプール 秋は、月見に趣味のバイオリン 日々、暇があれば、読書 と、人生を楽しんでいました…

桃太郎と、その子孫十三世の話

桃太郎 桃太郎は小舟に乗って 犬、猿、雉を引き連れ 鬼ヶ島へ、鬼退治に行きました しかし、実際、現場に到着して 本物の鬼たちを見た 桃太郎一行は 「あんな連中に勝てるはずがない」 と、戦意喪失してしまいました 桃太郎は言います 「所詮、僕なんて子供…

氷男二人の哲学的対話

氷男の人生観 氷男は、夏に生まれて 秋には死ぬ プールや海を歩いて 人々に、ペタペタ触ってもらい 涼んでもらうのが 主な仕事であり、宿命である 氷男Aは言った 「北極か南極にでも、行きたいね」 氷男Bは答えた 「どうやって?」 「言ってみただけさ」 …

氷担当大臣と一般官僚

氷担当大臣! 氷女は、このまま 溶けてしまいたいそうです うむ、了承するとしよう 氷担当大臣! 氷男は、いっそ 何かで、叩き割って欲しいそうです うむ、了承するとしよう 氷担当大臣! 氷子供は、出来れば 北極か南極に、留学したいとのことです 氷省の予…