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詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話や、日常生活にあったことを書こうとも思います。

不審者認定、吠えない番犬

とにかく、臆病者の犬がいる 飼い主は、一応、番犬として飼っている しかし、コイツは、吠えやしない 緊張からか?病気なのか? いつも、汗ばかりかいている 常にズブ濡れ、臭いもきつい 本当に、コイツは、臭うだけ 吠えやしない 雑巾のような臭いで 雑巾の…

大人気、それは貴重な、独楽ネズミの尻尾

独楽ネズミは、珍しい 二足歩行の鼠である 前足ではなく ちゃんと、腕がある 通常、防寒対策らしいが 長い尻尾が、体に巻き付いていて まるで罪人が、縛られているように見える 二本の脚で ピョンピョン跳ね歩く 独楽ネズミを 素早く捕まえて 尻尾の先端を持…

免許取りたての猫と鼠の、追いかけっこの結末は?

猫のパイロットが 一匹乗りの、小さな飛行機を操縦し 空から、鼠を探していた どう考えても、地上にいた方が 天井裏や、地下室や 台所でも、歩き回った方が 鼠と遭遇しやすいと、思うのだが 彼は、つい最近 飛行機の免許を、取ったばかりで 乗りたくて、仕方…

柔道家にとって、掃除も修行のうちか?

ある子供向けの柔道教室に 「一本背負い象」という、ペットがいた この象は、比較的身体が小さいうえ 胴が短く、脚が長めだったので 子供が、鼻を手でつかんで 一本背負いをするのに、ちょうど良かった ある程度、踏ん張るし 先生から、受け身も教わり 投げ…

地獄絵図、その罪深さゆえ

ハリウリネズミは あちこちの家に、忍び込んでは 裁縫に使う針を、あるだけ盗み出す そして、それを背中に、何本も 痛くないように、軽く刺して 旅をしながら、売り歩く 別名、「行商ネズミ」とも言われている ところで、このハリウリネズミ その死因の多く…

彫り師、その名人芸

男は自分の右肩に 全長五センチほどの 鼠の刺青を彫った 余程、職人の腕が良かったのか? 刺青の鼠は、魂を宿し チュウチュウ、鳴きながら 男の背中を、胸を、腹を 慌ただしく、走り始めた 数日後、男は 刺青鼠の鬱陶しさに、耐え切れず この刺青を彫った、…

乾いたからといって、水をあげないこと

その犬に、水をあげないでください まるで、干物のようですが お願いですから、水をあげないでください 水を含むと、とにかく調子に乗るのです 誰にでも、すぐ噛みつくのです その犬が、大人しく、従順な時は 乾いている時だけなのです 水を含んで、身体が大…

アイデンティティクライシス、油断も隙もない世界

夏の暑さに弱い、飴猫は 太陽の熱にやられ、身体が溶けだしていた それを修繕するため 知り合いの、飴職人の店を訪ねた 「もう、こんなに溶けちゃった 形を整えてくださいな」 十分後、飴職人のイタズラで 飴猫は、鼠の形に変えられていた その姿を、店にあ…

モンキードライバー、客欲しさに過大な宣伝をする

お猿の駕籠屋が 「車より速いよ 列車より速いよ 飛行機より速いよ」 と、冗談としか思えない 宣伝文句で、客引きをする 別に、誰も信じたりはしないが 珍しいので、乗車する人も少なくない そして、いざ、利用してみると とにかく、遅いし 中も狭いし、安定…

二ャアン博士とミャアン博士の早とちり

猫の世界では 天才と名高い 二ャアン博士と、ミャアン博士が 「猫の手も借りたい」という 人間の言葉を聞き 「これはビッグビジネスになりうる!」 と、共同研究を進め 自らで実験、自らを改造し 半年後、二匹の博士は 前足、後ろ足、四本とも 取ったり、付…

海外からの招かざる客

その姿こそ闘牛風だが、サイズの方は 猫のように小さい、ノック牛は 他人の家の玄関に、突然、現れ ドアに向かって、何度も、何度も 家の中の誰かが、気付くまで 体当たりを繰り返す 住人がドアを開け 「何?」と現れると ノック牛は、方向転換し 後ろ足で、…

猫が蠅と福を連れてやって来る

招かざる猫、とても汚ない まるで、ヘリコプターのプロペラのように 無数の蠅が、招かざる猫の頭上で円を描き 飛び回っているのが、最大の特徴である いつものように 招かざる猫が、大量の蝿を引き連れ 人間の傍に、すり寄って行くと 誰もが、顔をしかめて …

モップ犬と私、情は人のためならず

モップ犬は、その名の通り 自分のモップみたいな身体を使い いつも、どこかを拭き掃除している だから、誰かが洗ってやらないと 全身、かなり、汚れている 仕方ないから、私が 自宅の風呂場で、洗ってやる そして、ドックフードまで食べさせてから 外へ放し…

怒鳴り牛の丸焼き問題

怒鳴り牛は その姿こそ、闘牛風だが サイズの方は、猫のように小さい パワー、ない スピード、ない スタミナ、ない ついでに、インテリジェンスもない ただ、「ズドドドドーン!」 と、大声で鳴くだけ そうやって、何もかもを威嚇するが とにかく、弱く 痩せ…

男は命懸けの闘い、女は?

一角鼠は 額から生えている 自慢の、長い角で オス同士が、一騎討ちをする そして、必ずと言っていいほど 一角鼠のつがいのメスも現れて セコンドをやりたがり、色々と、指示を出す ちなみに、一角鼠のメスに 角はなく、その代わり オスよりも、口が大きく開…

仲悪きことは、美しい火花

鼠花火は、尻尾が導火線になっている また、前歯をカチカチ鳴らすことで 火を熾すことが出来る 突然、街の中で 美しい閃光と共に 小さい爆発が起きたら それは、鼠花火の仕業と断定して まず、間違いない しかし、こういった事件は 思想的・政治的背景のある…

ニャワンと聞いたら、すぐ逃げて

犬猫は、ちょうど犬と猫を 足して二で割ったような、姿をしている だから、ある人は 「あれは犬だ」と言い また、ある人は 「あれは猫だ」と言う 犬猫は、外見では 全く、判別がつかないが 鳴き声が「ニャワン、ニャワン」なので みんな、この動物が 犬でも…

ある動物園一の哲学者、厭世猿

ある動物園の猿山にいる、厭世猿は つい、この前まで、人間だった しかし、自分が人間であることが 嫌で嫌で仕方ない そう苦悩し続けた結果 猿へと退化した 本人は、進化だと思っている 他の猿たちが 厭世猿の周囲で キーキー、キーキー 楽しそうに、はしゃ…

サンドバッグピッグに食べ物を

サンドバッグピッグは 身体が退化して、足がない 顔だけあって、首はなく まるで、大きなハムみたい そして、臀部に アンテナみたいな尻尾が 誇らしげに立っている サンドバッグピッグは 殴ってよし、蹴ってよし タックルしてよし、投げ飛ばしてよし 顔面に…

ダンシングピッグの屠殺方法

ダンシングピッグは 後ろ脚が長い 尻尾を引っ張ると 背筋をピーンと伸ばして すぐに立ち上がる そして、レコードをかける 例えば、ワルツ とても、豚とは思えないくらい 優雅に、ダンスを踊り始める 音楽が流れている間は 一時間でも、二時間でも 倒れるまで…

バイオテクノロジーの成果

鉢植えの鼠ツリーを買った 木の周囲に四つ、チーズを置いて 毎日、水をやった 春になって 枝から、鼠の尻尾のような 細い茎が無数に出て、垂れ下がり その先端には、桃色の実がなっている 実は、しばらくすると 鼠の胎児のように変化し 更に十日もすると、形…

風邪の原因

敷物のような猫がいる 平べったくて、毛の肌触りが良く 面積が一畳もある まるで、亀のように ゆっくり、這って歩く 敷物のつもりで、誰かが乗ると かなり痛がり、尻尾を直立させて 怒りの奇声を発する 敷物にはならないが 毛布代わりにはなる もちろん、上…

猫に訪れた二つのサプライズ

猫の、右の、前足の、肉球が どんどん、どんどん、膨らんで もう、その大きさは、猫の顔と変わらない 「どうしたんだ?」 通りすがりの男が訊いた 「わかりません」 猫は、泣きそうな顔で答えた 「まだ、膨らんでいる!」 「傷みはないんですけど」 次の瞬間…

神の悪戯、ねじれ鼠

ねじれ鼠が、地下室で 何やら、ジタバタやっている たぶん、絞った雑巾みたいに 捩れた身体じゃ、おさまりが悪くて 飛んだり、跳ねたりすることで 身体を伸ばそうと、しているのだろう 生まれてから、ずっと 身体の捩ればかり気にして 何とか、自分の力で 矯…

片想い猫の一週間

月曜日、片想い猫 出会う 火曜日、片想い猫 空想に耽る 水曜日、片想い猫 追跡する 木曜日、片想い猫 告白する、フラれる 金曜日、片想い猫 襲う、色々と邪魔などあって、失敗 土曜日、片想い猫 車に轢かれる、自殺の可能性アリ 日曜日、片想い猫 血だらけの…

良かったら、獣医を紹介します

頭が変になった猫が 背中を地面につけて ジタバタ、体をくねらせながら 「病気になってしまった! 誰か、医師を呼んでくれ!」 と、大声で叫び始めました そこへ、大勢の野良猫たちが集合して 「大丈夫か?落ち着け!」 と、頭が変になった猫を抑えつけまし…

増えては死ぬ、黒猫たち

夜空を猫型に 切り取ると、黒猫になる 誰かが軽い気持ちで 夜空を弄んで 黒猫を増やしているらしい 夜空に帰りたい そんな黒猫たちが、ビルの屋上から 月に向かって、飛ぶけれど みんな、地面に落ちて、死んでしまう これは、自殺じゃない これは、帰宅途中…

鉄猫の、それは長い余生

鉄猫は硬く 重く、強い そして黒い みんな、鉄猫が 気にくわない どうしてだろう? 棒で殴りたくなる 実際、全力で殴ってやる けど、鉄猫は痛がらない ニャア、とも言わない 逃げようともしない あくびをする余裕もある だから、みんな 一段と、コイツを攻撃…

ある鼠部隊の結末

鼠隊長と、鼠副隊長が 敵猫と遭遇した 鼠隊長は言った 「突撃せよ、鼠副隊長!」 鼠副隊長は答えた 「私には、副隊長としての責任があります 安易な突撃命令は、了承出来ません!」 鼠隊長は怒った 「さては、臆病風に吹かれたな お前なんか、副隊長解任だ!…

お祭り騒ぎ

太鼓猿の背中には 河童の甲羅のように 太鼓が付いている 手の平がなく 腕がバチになっている 太鼓猿は 仲間で集まると 行列を作って 背中の太鼓を叩きながら 街を無目的に、練り歩く 大変、うるさい たまに、誰かが間違って 太鼓ではなく 後頭部を叩いてしま…

ボールは友達ではない

サッカーをしたいのに ボールがない時 子供たちは、野山へ向かい みんなで協力して ボール豚を捕まえて来る ボール豚は ただの豚の頭である 長めの耳や、大きめの鼻を使って 前回りをしながら 移動するだけの、下等動物である 大きさがちょうど サッカーボー…

前世の記憶

前世が犬の男がいた どういう訳か、その時の記憶が 体にしみついていて 誰かに「お手」と言われると 手を差し出してしまうし 誰かに「お預け」と言われると 目の前に、大好物があっても 体がピクリとも動かないし 誰かに「楽な姿勢になって」と言われると 四つん這…