詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

詩・散文詩・1~2行句

不審者認定、吠えない番犬

とにかく、臆病者の犬がいる 飼い主は、一応、番犬として飼っている しかし、コイツは、吠えやしない 緊張からか?病気なのか? いつも、汗ばかりかいている 常にズブ濡れ、臭いもきつい 本当に、コイツは、臭うだけ 吠えやしない 雑巾のような臭いで 雑巾の…

大人気、それは貴重な、独楽ネズミの尻尾

独楽ネズミは、珍しい 二足歩行の鼠である 前足ではなく ちゃんと、腕がある 通常、防寒対策らしいが 長い尻尾が、体に巻き付いていて まるで罪人が、縛られているように見える 二本の脚で ピョンピョン跳ね歩く 独楽ネズミを 素早く捕まえて 尻尾の先端を持…

想像力テスト、虫の分離と合体について

虫が、庭師に 鋏で、体を切られた 二つになった体が 双方、意思を持って、復活した 一号は言った 「神様に頼んで 元通りにしてもらおう」 二号は答えた 「私は、反対出来る立場にないんで」 しかし、神様は、超多忙だった こんな虫の身の上や、要望なんて 正…

この図書館で、一番、カドが硬い本って、何ですか?

ねえ、君、ちょっと、その本貸して どうして、黙っているの? 君は、僕に、その本、見せたくないの? 今、読んでいる最中なのにって 顔をするだけで、僕の要求を拒めると? 奪い取ってやろうか? その本を僕に 即、貸さないつもりなら 奪い取って、その本の…

免許取りたての猫と鼠の、追いかけっこの結末は?

猫のパイロットが 一匹乗りの、小さな飛行機を操縦し 空から、鼠を探していた どう考えても、地上にいた方が 天井裏や、地下室や 台所でも、歩き回った方が 鼠と遭遇しやすいと、思うのだが 彼は、つい最近 飛行機の免許を、取ったばかりで 乗りたくて、仕方…

柔道家にとって、掃除も修行のうちか?

ある子供向けの柔道教室に 「一本背負い象」という、ペットがいた この象は、比較的身体が小さいうえ 胴が短く、脚が長めだったので 子供が、鼻を手でつかんで 一本背負いをするのに、ちょうど良かった ある程度、踏ん張るし 先生から、受け身も教わり 投げ…

三つ巴の戦い、最初に脱落したのは?

空に浮かぶ、巨大カラス カアカア、と酷く興奮している 空に浮かぶ、巨大コウモリ キイキイ、と酷く興奮している これは、大変な決闘になる 地上で見ていた私も、興奮して この戦いに、参加したくなった 巨大カラス、対巨大コウモリ 対中肉中背の人間、の三…

あの鳥、太陽に、キスしようとしている

私は、ある天才的な博士の 素晴らしい本を手に入れ その内容を、すぐに実践してみた 走る、とにかく、走る つまずく 倒れ込んだまま、這って移動する なるべく速く、休みなく、移動する 虫に変化する そんなこと、馬鹿げている? 酷い本だって? 確かに、ず…

中原中也という妖精の詩

もしも、中也が妖精ならば 仲間と森には、いられまい 失踪なのか? 追放なのか? とにかく、街へ出るだろう いきなり、野良猫と喧嘩して 羽根むしられた、飛べない妖精 中也は、トボトボ、歩くだろう 落ちてたボタンを、蹴るだろう 足まで、怪我をするだろう…

執着することよりも、切り替えが大事

誰かが、私を呼ぶ声がする 振り返っても、誰もいない 誰かが、私の肩を叩く 振り返っても、誰もいない 誰かが、私の背中を蹴る 振り返っても、誰もいない 私の背後に、誰かがいる とにかく、それが気になって 何度も、何度も、繰り返し 身体を回転し続けてい…

地獄絵図、その罪深さゆえ

ハリウリネズミは あちこちの家に、忍び込んでは 裁縫に使う針を、あるだけ盗み出す そして、それを背中に、何本も 痛くないように、軽く刺して 旅をしながら、売り歩く 別名、「行商ネズミ」とも言われている ところで、このハリウリネズミ その死因の多く…

彫り師、その名人芸

男は自分の右肩に 全長五センチほどの 鼠の刺青を彫った 余程、職人の腕が良かったのか? 刺青の鼠は、魂を宿し チュウチュウ、鳴きながら 男の背中を、胸を、腹を 慌ただしく、走り始めた 数日後、男は 刺青鼠の鬱陶しさに、耐え切れず この刺青を彫った、…

大人気、火縄銃甲虫、品切れ中

火縄銃甲虫は ツノが鉄砲になっている 餌は、火薬である 感情が昂ると どこでもいいから 発砲してしまう そんな危険な昆虫である ペットショップで 何匹も、火縄銃甲虫を買い グループ分けし、戦わせると 本物の戦場さながらの、迫力がある 観ていて、全く、…

石虫の生態、その平均寿命について

石虫は、硬く、平べったく、灰色 上から見ると、ほぼ丸 外見上、石そのもの 殆ど、動かない 動き出したところで カタツムリより遅い 餌は、自分に付いたコケ、少量 オスよりも、メスの方が大きいが 何匹、比較しても、それ以外 特に、これといった個性差はな…

狂い蚊、血は何のために?

狂い蚊は とても鋭利な 針を持っている それを使って 標的とした動物の 顔やら、首やら 腕やら、脚やら 腹やら、尻やら どこでもいいから おもいっきり、刺す そして、血を吸うのかと思いきや ただ、あちこち、何度も 針を突き刺すだけ 刺した痕から 髪の毛…

天然自然のサプリメント、ミニトマトもどき

ミニトマトもどきは、虫である 幼虫の時は、てんとう虫と形が似ている 本物のミニトマトの苗に寄生して そのまま、成虫になると ミニトマトのような形になる 生き物なので、自分の力で ブラブラ、揺れるが 一度、茎に付いたら 自分の意志では、離れられない …

乾いたからといって、水をあげないこと

その犬に、水をあげないでください まるで、干物のようですが お願いですから、水をあげないでください 水を含むと、とにかく調子に乗るのです 誰にでも、すぐ噛みつくのです その犬が、大人しく、従順な時は 乾いている時だけなのです 水を含んで、身体が大…

星の子供、大人になって、恩を仇で返す

自宅付近を散歩していたら 宝石らしき物体が落ちていたので 拾い上げてみたら、星の子供だった 彼に、よく話を聞いてみると 早く宇宙に帰りたい、とのことだったので 私は、親切心から、星の子供を おもいっきり、空へ放り投げてやったが すぐ、地面に落下し…

彼は心の病んだケダモノで、日々、気が滅入って、気絶しそうになる

ワタシハケダモノ トハイエ、シコウリョクハアル シャベルコトモデキル シカシ、カオガナイ ウデモナイ、アシモナイ マトモニイドウデキナイ、ナニモデキナイ ミニクイ、フカイノカタマリ ドウシヨウモナイ、カトウナソンザイ ムイミナ、イヤ タダ、ツミツク…

アイデンティティクライシス、油断も隙もない世界

夏の暑さに弱い、飴猫は 太陽の熱にやられ、身体が溶けだしていた それを修繕するため 知り合いの、飴職人の店を訪ねた 「もう、こんなに溶けちゃった 形を整えてくださいな」 十分後、飴職人のイタズラで 飴猫は、鼠の形に変えられていた その姿を、店にあ…

モンキードライバー、客欲しさに過大な宣伝をする

お猿の駕籠屋が 「車より速いよ 列車より速いよ 飛行機より速いよ」 と、冗談としか思えない 宣伝文句で、客引きをする 別に、誰も信じたりはしないが 珍しいので、乗車する人も少なくない そして、いざ、利用してみると とにかく、遅いし 中も狭いし、安定…

反流行語大賞の詩

あっちこっちで 言葉と言葉が、性交して それは、何処かの誰かの 勝手な事情で行われ あらゆるメディアに 新しい言葉が宿り、それは 誰も、認知なんかしなくとも 遠慮なく、産声を上げ かつて、自分と関わってきた 死んだ言葉たちを 弔う暇もないくらい 新し…

思い出の真相、甦った本当の記憶

敬愛するパパが死んで もう、十年になる あの日、僕が パパから貰ったものは 本当に、クラリネットだったのだろうか? 今、冷静に、振り返ってみると 僕が、パパから貰ったものは 「オ、パッキャラマド、パッキャラマド パオパオ、パンパンパン オ、パッキャ…

想像の翼ばかり拡げている鳥

インテリ気取りの 嫌な感じの鳥が 世界を楽しく安全に 旅する教えを 本当は、披露したい癖に 君が聞きたいのなら 仕方ないから、語ってやろうという態度で 延々と、独演会を開く しかし、この鳥は飛べない鳥である それどころか、何処かの 木の枝などに、留…

相棒、ギター甲虫とピック甲虫

ギター型の容姿をした 大きめの甲虫と ピック型の容姿をした 小さめの甲虫が 各種、甲虫のメスを集めて ロックコンサートを開いている 大変、盛り上がっていて メスの甲虫の中には、悲鳴を上げ 気絶してしまう者までいる ミュージシャンは、それだけでモテる…

名は体を表したり、表さなかったり

殿様バッタは、悩んでいた 殿様だなんて、名ばかり 誰も、自分の命令なんか聞かないし 誰も、まともに、挨拶さえしない つい、さっきも 人間の車に、轢かれそうになった 世が世なら、切腹ものである 「それなのに、自分には、何の力もない」 殿様バッタが、…

誘惑された女は、我を失い、蝶になる

食べられる蝶は 世界一のスイーツ 男はあまり食べないかも知れないが 女は、見掛けると、放っとけないものである パタパタと飛んでいる、この蝶を 生け捕りにして、踊り食いすれば 羽根にまぶされた燐粉が 砂糖とは違った、上品な甘味があり 言葉に出来ない…

二ャアン博士とミャアン博士の早とちり

猫の世界では 天才と名高い 二ャアン博士と、ミャアン博士が 「猫の手も借りたい」という 人間の言葉を聞き 「これはビッグビジネスになりうる!」 と、共同研究を進め 自らで実験、自らを改造し 半年後、二匹の博士は 前足、後ろ足、四本とも 取ったり、付…

あわれな犬

通称・慰め犬、かなり惨め とても汚なく、犬に見えない まるで、歩くゴミみたい だから、みんなに差別され 世の中に失望した人間の気持ちが よくわかっている 慰め犬は、その優しい瞳で 常に、周囲を見回し いかにも不幸そう かつ、駄目そうな人を見つけると…

いびつな犬

おれは、いびつな犬 脚四本とも、木の棒だ 尻尾も、お飾りで 安っぽい、子供の玩具が ぶら下がっているだけだ コツン、コツン 杖をつくように、歩いていると みんな、その音に気付いて こっちを見るけど やめてくれないか? おれを観察するのは 特に、足下を…