詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

詩・散文詩・1~2行句

しょうもない犬

おれは、しょうもない犬であって 生まれた時から、一匹の野良犬であって 死ぬ時も間違いなく、一匹の野良犬であって 頭の中が、どうにかなりそうで ワンワン、ワンワン 鳴いてばかりいるけど どこに向いて、吠えているのか? どこを向いて、吠えていいのか?…

永遠の刹那、約束、また逢う日まで

石鹸水をつけた、ストローの先から シャボン玉が、無数に、飛び立って行く みんな、自由を感じて 喜びの声を上げていた そのうち、二個のシャボン玉が 風に吹かれて、空高く、舞い上がった 男と、女の、シャボン玉だった 「何処へ、連れて行ってくれるの?」…

海外からの招かざる客

その姿こそ闘牛風だが、サイズの方は 猫のように小さい、ノック牛は 他人の家の玄関に、突然、現れ ドアに向かって、何度も、何度も 家の中の誰かが、気付くまで 体当たりを繰り返す 住人がドアを開け 「何?」と現れると ノック牛は、方向転換し 後ろ足で、…

猫が蠅と福を連れてやって来る

招かざる猫、とても汚ない まるで、ヘリコプターのプロペラのように 無数の蠅が、招かざる猫の頭上で円を描き 飛び回っているのが、最大の特徴である いつものように 招かざる猫が、大量の蝿を引き連れ 人間の傍に、すり寄って行くと 誰もが、顔をしかめて …

書店にとって無視出来ない虫

文字食い虫は 書店などにとって 大変な害虫である あらゆる本や雑誌の 紙は残して 活字だけ、食べてしまう 一匹、この虫が現れただけで その書店の商品は、不良品だらけ 数匹、現れようものなら、商売にならない また、文字食い虫は 満腹になると 所構わず、…

モップ犬と私、情は人のためならず

モップ犬は、その名の通り 自分のモップみたいな身体を使い いつも、どこかを拭き掃除している だから、誰かが洗ってやらないと 全身、かなり、汚れている 仕方ないから、私が 自宅の風呂場で、洗ってやる そして、ドックフードまで食べさせてから 外へ放し…

怒鳴り牛の丸焼き問題

怒鳴り牛は その姿こそ、闘牛風だが サイズの方は、猫のように小さい パワー、ない スピード、ない スタミナ、ない ついでに、インテリジェンスもない ただ、「ズドドドドーン!」 と、大声で鳴くだけ そうやって、何もかもを威嚇するが とにかく、弱く 痩せ…

小さい虫と超小さい虫の輪廻転生

小さい虫が 超小さい虫を捕らえた そして、食べようとした 超小さい虫が こんな負け惜しみを言った 「おれの体は 究極の美味だからな 一生、自慢したまえ」 小さい虫は、超小さい虫を 一口味見してから、素っ気なく言った 「さほどでもない」 「ああ、これで…

新たなことわざの誕生

アンテナ甲虫は カナブンの仲間である 全身が銀色で、頭部に 明らかにバランスの欠いた長さの アンテナが付いている ゆえに、低空飛行しか出来ない 歩くのも遅い しかし、このアンテナは ラジオの電波を受信出来る アンテナ甲虫には それぞれ、チューナーに…

男は命懸けの闘い、女は?

一角鼠は 額から生えている 自慢の、長い角で オス同士が、一騎討ちをする そして、必ずと言っていいほど 一角鼠のつがいのメスも現れて セコンドをやりたがり、色々と、指示を出す ちなみに、一角鼠のメスに 角はなく、その代わり オスよりも、口が大きく開…

SP泣かせ、別名「暗殺鳥」

刃鳥は、やばい鳥 鳥類の中で、最も強い 翼を縁取るように 切れ味鋭い、刃が付いている 上空から、物凄い勢いで加速して 居合い斬りの名人のごとく 翼を振ると、たいがいの生き物の首は 宙に舞う 今、ある国家では 日本の鷹匠を雇って 刃鳥を調教し ある要人…

私の青い世界

青い世界に、雨が降る 目障りなくらい、真紅の薔薇が 無数に、鮮やかに、咲いている 私の殺意を感じてか? 雨に打たれて、泣く薔薇たち 同情を誘っても、無駄なのに 青い世界は、私の世界 真紅の薔薇など、不必要 雨が止んだら、やってやる 傘で無茶苦茶、や…

小さな海の創世記

公園の砂場で 大勢の子供たちが 派手な大喧嘩をした 所詮、子供に過ぎないから 勝負は、傷み分けとなり みんな泣き出してしまって やがて、涙が砂場に溜まり そこは、小さな、海となった 波はザアザア、うるさいし 貝もとれるし、海藻もとれる 魚も棲んでい…

仲悪きことは、美しい火花

鼠花火は、尻尾が導火線になっている また、前歯をカチカチ鳴らすことで 火を熾すことが出来る 突然、街の中で 美しい閃光と共に 小さい爆発が起きたら それは、鼠花火の仕業と断定して まず、間違いない しかし、こういった事件は 思想的・政治的背景のある…

酒と妻と病と

主人は、病気になってから ああやって、空っぽの 徳利と、お猪口で お酒を飲んだ、つもりになっているんです 独りで、お酌をしながら スルメを噛み噛み 愚痴を言っている姿 何だか、嬉しそうでしょ? 主人、頭がおかしくなる前は お酒なんて 一滴も、飲めな…

わずか一分で、救急蚊到着

私は、トラックに、はね飛ばされ 気付いた時には、血だらけ 路上で、横になっていた 運転手は、気絶していた 通行人もいやしない 絶対絶命というやつだ そこへ、輸血可能の蚊 救急蚊の大群が現れた 私の身体を覆うように 救急蚊の大群が飛びつき 針を刺し、…

君に贈る詩

メモ用紙に 短い詩を書いて クシャクシャに丸めて 箱詰めにしたものを 君にあげる 暇な時に キャラメルでも 食べるつもりで 紙を伸ばして 読んでみなよ きっと、気に入るものもあるよ なんと、百個もあるよ 実際、キャラメルが入っているのもあるよ だから、…

本能の悲劇

春になると 冷蔵庫型の蛹から 氷の蝶が 決死の覚悟で 飛び立って行く 恋人探し、というより 繁殖のために 氷の蝶がとけだし 水になるまで 長く見積もっても 三分はない、ゆえに 繁殖に成功する者は 殆んどいない あちらこちらの、花の上で 無情にも、とけ果…

毎日、一人舞台の忙しさ

雑草が生えているだけの庭 私だけの舞台、世間体など考えず 黙って雑草を、蹴りまくる、踏みまくる モグラの死骸を発見 ギュッと握って、真上に放り投げる 暑いな、雨欲しいな 雨降らないかな? 雨乞いでもしようかな? 雨雨、降れ降れ 降れ降れ、雨雨 雨、…

短詩ばかり、三篇ほど その三

巣立ち 鳥が初めて、飛ぶ感じ 人が初めて、自転車に乗れた時 人は自転車でころぶけど 鳥は、空から、墜ちたりしない 翼は、鳥の一部だが 自転車は、人間の一部ではない きっと、そういうことだろう さあ、大人の方々 今すぐ、子供たちに 自転車を買ってあげ…

短詩ばかり、三篇ほど その二

真のグルメ?グルメ気取り? 冷たいスープに よく洗った、小さな電気クラゲを 丸ごと、生きたまま入れると スープに、微量の電流が走り まさに、痺れるほどの、美味しさになる 特に、食通になってくると 一匹じゃ、もの足りず 小さな電気クラゲを、二匹、三…

短詩ばかり、三篇ほど その一

一捕獲二甲殻類 背中の下の方に 海老の尻尾が 生えている蟹 その名も、海老尾蟹は 元々、何の変哲もない 典型的な、蟹らしい蟹だったが 何時の間にか、突然変異し、進化し 従来の横移動に加えて バックも可能となった 我々、人間にとっても 捕獲して、食べる…

間違い電話の対応について

(電話が鳴った) はい、もしもし はい はい はい 違います! 私が電話のつもりで 持っている、受話器は コーヒーカップです ごめんなさい さっき鳴ったベルは おそらく、隣人の電話です それを知りつつ 見栄を張っていたのです それでは、失礼します 何です…

ニャワンと聞いたら、すぐ逃げて

犬猫は、ちょうど犬と猫を 足して二で割ったような、姿をしている だから、ある人は 「あれは犬だ」と言い また、ある人は 「あれは猫だ」と言う 犬猫は、外見では 全く、判別がつかないが 鳴き声が「ニャワン、ニャワン」なので みんな、この動物が 犬でも…

お嬢さん、なぜ私を、そんな目で

黒く短く しっとりした 美しい髪の 華奢な、白い素肌の お嬢さん はっきり、くっきりした眉 長い睫毛の 一重だけど、大きな瞳の お嬢さん 君の柔らかい耳たぶを 私の唇で引っ張ったら 空から、くす玉が降りて来て パカッと割れて 二人を祝福してくれる そん…

ある動物園一の哲学者、厭世猿

ある動物園の猿山にいる、厭世猿は つい、この前まで、人間だった しかし、自分が人間であることが 嫌で嫌で仕方ない そう苦悩し続けた結果 猿へと退化した 本人は、進化だと思っている 他の猿たちが 厭世猿の周囲で キーキー、キーキー 楽しそうに、はしゃ…

サンドバッグピッグに食べ物を

サンドバッグピッグは 身体が退化して、足がない 顔だけあって、首はなく まるで、大きなハムみたい そして、臀部に アンテナみたいな尻尾が 誇らしげに立っている サンドバッグピッグは 殴ってよし、蹴ってよし タックルしてよし、投げ飛ばしてよし 顔面に…

ダンシングピッグの屠殺方法

ダンシングピッグは 後ろ脚が長い 尻尾を引っ張ると 背筋をピーンと伸ばして すぐに立ち上がる そして、レコードをかける 例えば、ワルツ とても、豚とは思えないくらい 優雅に、ダンスを踊り始める 音楽が流れている間は 一時間でも、二時間でも 倒れるまで…

バイオテクノロジーの成果

鉢植えの鼠ツリーを買った 木の周囲に四つ、チーズを置いて 毎日、水をやった 春になって 枝から、鼠の尻尾のような 細い茎が無数に出て、垂れ下がり その先端には、桃色の実がなっている 実は、しばらくすると 鼠の胎児のように変化し 更に十日もすると、形…

お願いですから、ピアノを弾いてください

さあ、女 ピアノを弾け その長い指を 自慢するように ピアノを弾け! さあ、女 ピアノを弾け その長い髪を 振り乱しながら ピアノを弾け! さあ、女 ピアノを弾け この長い曲を 飽きさせない感じで ピアノを弾け! さあ、女、ピアノを弾くんだ 作曲者の私を…