占有権を主張する私
誰がドアを開けるだろう
私は「帰れ!」と言うだろう
鍵を掛けていないのは
私のミスではあるけれど
不法侵入してもいい
そんな理屈は通らない
尤も、ここは私の家じゃない
さっき忍び込んで、居座って
まだ、間もないという状況だ
誰かがドアを開けるだろう
たぶん、この家の持ち主だろう
私を不当に、強引に
追い出しにかかる可能性は高い
私は「帰れ!」と言うだろう
相手は釈然としないだろう
私はこの家が、とても気に入った
出来れば、家族も呼び寄せたい
だから、断固、闘うだろう
誰かがドアを開けるだろう
私は、待つだけ、その時を!