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詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話や、日常生活にあったことを書こうとも思います。

誰も救われない病院

詩・散文詩

 

夜しか開業していない

暗い街の、暗い病院の、暗い診察室で

暗い医師と、暗い看護師と、暗い患者Aが

「いっそ、三人で死にましょうか?」

と、暗い相談をしている

 

その頃、暗い待合室の

黒い長椅子に座っている

暗い患者Bに、暗い受付の女が

「私、この仕事辞めたいし、人間も辞めたい」

と、暗い告白をしている

 

その頃、暗い薬局の男も

「薬なんかあるから

人は無駄に長生きし

地球環境は悪化する

私は罪深い、死んで詫びる」

と、暗い思想にかぶれ、自殺してしまった

 

そんな暗い病院の中で

駐車場の外灯だけが、やたら明るかった

 

そんな暗い病院の中で

死体安置室の数人だけが

微笑したまま、硬直していた

 

当然、その中には、例の

暗い薬局の男も入っている