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詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話や、日常生活にあったことを書こうとも思います。

砂の城の暴君

 

砂の城が崩れてゆく

それも一気にではなく、微妙に

 

住人たちは

ポロポロと崩れ、溜まっていく

砂をかき集めて、どうにかこうにか

城の破損部分を、修繕していくが

人手が足りず、城はところどころ

ただの砂と化している

 

王様は、いつも怒ってばかりで

仕事のはかどらない、住人の頭を

シャベルの柄で、何発も小突く

更に、王女がジョウロで、水をかける

 

こんな酷い仕打ちを受けた住人は

誰しも一度は、この城を出ようと、心に誓う

しかし、この城の外は

とてつもなく広大な、砂漠であり

生きて外国へ渡れる保証などなく

結局、脱出を断念せざる得ない

 

そして、今日も、いつものように

全ての住人が、せっせと城の修繕に励む

 

城の外では、砂塵が風に乗って

何処か遠くへ、飛んで行く

 

住人たちは、それを

羨ましそうに眺めて

ただ、大きいため息をつく


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