神の悪戯で生まれたような魚
骨魚は、生まれた時から
身も内臓もついていない
大きな頭と、尻尾があるだけ
外見は、魚の食べ残しのよう
まな板の上に乗せられた
骨魚は、「なぜ、私を?」
という、不思議そうな目で
料理人を見つめる
しかし、不幸なことに
この骨魚の目玉こそが
食通たちの間で
大変なご馳走とされているのである
ちなみに、目玉だけくり抜かれた
骨魚は、一応、猫に与えられるが
猫の舌にも合わないほど、不味く
そのうえ、驚くほど硬いので
事実上の、生ゴミに過ぎない