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詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話や、日常生活にあったことを書こうとも思います。

西から来たのか、東から来たのか、も忘れた

シュールレアリズム

 

長い橋の真ん中で

一人の男が立っていた

 

東にも行きたくない

西にも行きたくない

 

だから、川を眺めていた

たまに、空も眺めていた

 

通りすがりの人々に

水や食料を、恵んでもらっていた

 

「それにしたって、東にも西にも

行きたくない、いっそ川に飛び込んで

北か、南へ、泳いで行こうか?」

 

もちろん、ちょっと思うだけで

実行には至らない

 

男は、退屈に、慣れきっているから

このままでいいや、と思っているから

 

だから、東や西へ行きたくないばかりか

川へ飛び込む、勇気もない

 

更に、付け加えれば

男は、世の中の誰からも

必要とされていない、それゆえ

今後も、命尽きるまで

あるいは、この橋が朽ち果てるまで

 

ここに、居座り続けるだろう