妖怪、雨降らし
妖怪『雨降らし』は
いわゆる、唐傘お化けである
日照りになると
村人たちに呼び出され
田畑の前で、雨乞いをやらされるが
その成功率は、半日続けて、二割程度
あまり頼りにならないので
村の子供たちが、制裁役を買って出て
唐傘お化けに、石の雨を降らす
連日、大雨で
村が洪水になった時も
「お前が降らせているんだろう!」
と、唐傘お化けは
納得し難い容疑をかけられ
やっぱり、村の子供たちが
制裁役を買って出て
唐傘お化けに、石の雨を降らす
妖怪、雨降らしこと、唐傘お化けは
自分の身体に出来た穴の数を
鏡でチェックしながら、こうボヤく
「本当に怖いのは、妖怪じゃない
人間、石降らしの方だ」と