詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

教科書には載らない歴史の真実

 

ある地下道に存在する鼠の国に

鼠食べまくり猫が、一匹紛れ込んだ

 

それは、もう、東京に

ゴジラが現れたくらいの

上を下への大騒ぎとなった


実際、鼠の国の住民たちは

日々、鼠食べまくり猫の餌食となった

 

鼠の国の住民が、半分まで減り

「国はどうして、何もしないのか?」

と、多くの一般鼠たちの不満が

頂点に達した頃

ついに王様鼠は、重い腰を上げて

家臣の中で、最も役に立たない

コイツなら、いてもいなくてもいい

と、評価していた、臆病鼠を呼びつけ

鼠食べまくり猫、討伐の命令を下した

 

当然、臆病鼠は

そんな命令、断りたかったが

「貴様なんか、今ここで

家族ごと、処刑してもいいんだぞ!」

と、脅され、仕方なく了承し

鼠食べまくり猫の住み処へと

一匹で向かった

 

現場に到着すると

何とも、好運なことに

鼠食べまくり猫は、鼠の食べ過ぎで

大変な肥満体になっており

そこに原因があるかどうかは

定かではないが

既に、心臓が止まっていた

 

こうして臆病鼠は

この鼠の国の英雄となり

王様鼠からも

『征鼠食べまくり猫大将軍』の称号を貰い

一生、何不自由なく暮らした

 

あらゆる歴史上の英雄も

案外、こんな感じだったかも知れない