詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

秋の1~2行句集 (30篇) その2

 

何の秋?結局、何もしない秋

 

渡り鳥、旅費の要らない、憎いやつ

 

新米は、コンビニ弁当で食べている

 

秋の虫、声は良いけど、顔面が

 

雑誌丸め、部屋に侵入して来た、蟋蟀に立ち向かう

 

月が出たくらいで、よいっよいっだなんて、昔の日本人はお気楽

 

秋の七草知ってる?と聞いてきた子供を、完全に無視する

 

七草粥、ハムとチーズを入れてみる

 

松茸抜きキノコご飯に舌鼓を打つ

 

毒キノコ見て、昨日の保健の外交員を思い出す

 

突然、身投げした毬栗の巻き添えをくった、栗の木の下

 

李の種がアーモンドだったら良かったのに

 

胡桃の自意識過剰、どうかしてる

 

まず、その胡桃が割れるまで握っていろ、技術的な話はそれからだ

 

フライパンの中で銀杏が、ここから出せと大暴動

 

味気ない梨は、今いる場所が、サハラ砂漠だと思って食べること

 

青林檎は、青色発光ダイオードが出来ても、青林檎?

 

馬鹿な子供たちが、渋柿を完食する大会を開く

 

あの孤独な柿の実は、何故か鳥さえ、ついばまない

 

運動会の徒競走で、みんな一緒にゴールする学校って、どこにあるの?

 

黄砂のせいにしてるけど、そもそも洗車する習慣なし

 

ホラー映画なら、ハロウィンで騒いでる日本人、皆殺しだと思う

 

お菓子くれなきゃ悪戯する子に育てた覚えは、ありません!

 

秋になり、コーラがそんなに美味くない

 

去年飲み忘れたボジョレーヌーボーを、今年の解禁日に飲む

 

秋の夜、尿の回数、夏の倍

 

秋の蝿、死期を知ってか、荒れている

 

イチョウの葉、嫌がらせのように、降り積もる

 

秋深し、冬近しとは、双子かな

 

寒さで目が覚めて、押し入れから、湿った布団を出す