詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

秋の1~2行句集 (30篇) その3

 

芸術の秋、油絵入門の本を買ったが、読書の秋で終わる

 

秋の熱燗、冬の予行演習

 

アイスの溶け方で、秋を知る

 

失踪するなら、秋にしようと決めている

 

秋の雑草は憂鬱そう

 

枯れたヒマワリ相手に、ハイキックの練習

 

稲刈り見飽きたら、秋空眺めている

 

今年初めて食べた新米だけが、新米の味

 

キノコ狩り、笑い茸見つけたら、自慢したい

 

虻に刺されたら、スズメバチじゃなくて、運が良いと言われる

 

綺麗な紅葉を一枚拾って、やっぱり無くす

 

名月や、月から迎えが来ないかな?

 

落ち葉使って、焼き芋に挑戦したが、最後はオーブン

 

自分の体臭、銀杏は、気にしているのか、いないのか

 

クーラーを、つけたり消したり、迷う秋

 

扇風機、意外と秋に仕事する

 

台風が来ると、ウチの庭には、ゴミも来る

 

せっかく保険に入っても、台風被害、ゴミの散乱

 

台風後、木の上で休憩している、誰かのウィッグ

 

孫が蝦で鯛を釣ることを覚える、敬老の日

 

敬老の日だからこそ、電車で席を譲りにくい

 

何の縁も無さそうな男たちが、運動会を肴に、ワンカップ飲んでいる

 

秋空の、漂う風船、目で追って

 

読書の秋、去年は夏目漱石全集、今年はゴミ捨て場で拾った雑誌ひと束

 

秋の服、選ぶ時間が夏の倍

 

たった十個、干し柿作って、日々観察

 

熟した柿が頭に落ちたが、ニュートンの話、よく分からない

 

我が家の梨、今年もやっぱり味気ない

 

秋の空、ふと視線を落とすと、我が家の狭い庭

 

秋過ぎて、風鈴しまうの忘れてた