詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

則天去私、運命の意味について考えてみても、答えは、こじつけでしかない

 

夜、ぐっすり眠っていたら

何者かに、左腕を奪われて

その時は、悪い夢だと

そのまま、眠ったが

朝、目が覚めたら

それは、現実だった

 

痛みはなかった

出血の痕もなかった

ただ、呆然とするばかりで

涙も出なかった

 

月日は流れて

片腕を失った日常にも

慣れていった

 

とはいえ、突然、何の前触れもなく

喪失感で、卒倒してしまう時もあった

 

夢を見ていた

夢の中の私には

ちゃんと、左腕があった

目が覚めて、すぐに確認した

 

やっぱり、左腕はなかった

 

それにしても、世の中の不条理は恐ろしい

 

しかし、グレゴールザムザは

一夜にして、虫になっていたのである

 

私が一夜にして

左腕を失っていたとしても

それは何の不思議もない

 

とにかく、世の中は不条理そのもので

 

全てが悪夢

 

ただ、流されるばかり

ただ、受け入れざるえない

 

人の意思など、あってないくらい、儚い