詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

魔法をかけられたシンデレラ

 

シンデレラは

母親と姉たちに

毎日、酷い虐めを受けていました

 

そのストレスが原因で、シンデレラは

頭がおかしくなってしまいました

 

それがはっきりしたのは

ある晩、母親と姉たちが

お城の王子様主催の舞踏会から

帰って来た夜でした

 

シンデレラは、ガラス製の皿を二枚

床に置き、それを踏み割りながら

血だらけの足の裏を、母親たちに見せて

「ガラスの靴よ、素敵でしょ?」

と、嬉しそうに言いました

 

次に、シンデレラは、台所から

大きなカボチャを抱えて来て、そこに座り

「カボチャの馬車よ、イェイ、イェイ!」

と、興奮気味に言いました

母親たちは、唖然として、声も出ません

 

挙げ句の果てに、母親の顔を両手で挟んで

「あら、魔法使いのお婆さん

 どうしてかしら?

 もう、とっくに十二時過ぎてるのに

 まだ、魔法が解けないのよ」

と、首を傾げつつ、言いました

 

シンデレラのこのような状態を

目の当たりにした、母親と姉たちは

これまでの自分たちの行いを

泣いて反省しました

 

そして、母親も姉たちも、常日頃から

シンデレラに優しくするようになりましたが

「おかしいわね、王子様

 そろそろ、私のこと

 探しに来てくれるはずなのに」

と、彼女は相変わらずの状態

 

まるで、魔法の国の住人のようでした