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詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話や、日常生活にあったことを書こうとも思います。

塔を支える原理

シュールレアリズム

 

古くて細いが、かなり高い

この土地の象徴的な塔がある

 

中に入れる訳ではなく

外をよじ登れる訳でもなく

何か実用的な意味がある訳でもないが

あっちこっちから、観光客は集まった

 

人けのない、月夜の晩に

一人の酔った青年が、塔に訊いた

 

「おーい、塔よ

 お前は何故、ここに建っている?」

 

すると塔は、数秒後、一気に崩れて

ただの瓦礫の山になってしまった

 

その山の中に、埋もれてしまった青年は

遠のく意識の中で、こんな声を聞いていた

 

「若造、お前の、さっきの一言が

 これまで、ここに千年以上、建っていた

 私のアイデンティティーを消失させた

 腹立たしいから、お前も道連れだ」