生まれ変わったら、先端恐怖症
私は不条理にも
ボールと化していた
知らない誰かに
高い場所から落とされて
ピョンピョン、ピョンピョン
跳ね回っていた
爽快である
ボール冥利に尽きるとは
まさに、このことである
しかし、それも束の間の幸福で
何か尖ったものが
私の中心に、突き刺さった
シュウウウという、音とともに
萎んでいく、私の身体
そのまま、地面に、へばりついた
何か尖ったものが言った
「私は、今やっと
自分らしさを確認出来た
尖っていて良かった
心からそう思える
ありがとう
これで私も、一人前になれた」