詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

浦島太郎の後悔

 

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私が竜宮城から帰って来て

絶対に開けてはいけない

と、向こうで約束した玉手箱を

つい、開けてしまうと

そこには、ぎっしり

亀の子が敷き詰められていました

 

彼らは、私に、こう訴えます

「我々は、親に捨てられました

 これからは、貴方を親と慕って

 生きていくしか、道がありません

 憐れと思って、助けてください」

 

困った私は、取り敢えず

玉手箱の蓋を閉め

彼らの今後について、考えてみました

 

そして、この子亀たちの

親亀を苛めていた子どもたちに

数匹ずつ、分けてやることにしました

親に捨てられた、可哀想な子亀だと

ちゃんと事情を話せば

きっと、大事にしてくれるはずです

 

それにしても、あの親亀が

ここまで無責任な、悪いヤツだったとは

想像だにしませんでした

 

助けてやって、損した

そんな後悔の念が、消えそうにありません