詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

少女は、追放された、私のせいで

 

人口のほぼ全てが、泣き女の部落で

一人、か弱い少女がいて

私が懸命に慰めてあげたら

何とか泣きやんで、次第に笑顔になった

私は、実に良いことをした

と、内心、自画自賛していたが

少女は、他の泣き女たちに

笑顔の姿を発見され、写真まで撮られて

部落から、追い出されることとなり

血の繋がった、母や姉とも離れ離れ

自然と、涙がこぼれていた

 

こうして、少女は

再び、泣き女となり

部落へと帰って行ったが

「どうせ、嘘泣きでしょ?」

と、多くの泣き女たちに責められ

結局、故郷を追われ

帰れなくなってしまった

 

本当に、申し訳ないことをした

少女には、何と謝ればいいのか?

 

泣いて謝っても

きっと、許してはもらえないだろう