詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

第一印象で判断するべからず

 

大きな穴がある庭

初訪問の人が、よく落ちる

 

まさか、玄関前に

直径五メートル

深さ五メートルの穴があるとは

誰も思わないから

 

誰かが穴に落ちると、家の主人が出て来て

「どうしました?」と、白々しいことを言う

 

「どうしたも、こうしたも、なぜ

 こんなところに、こんな大きな穴が!」

と、被害者は怒って言う

「そんなの、こっちの勝手だろ!」

と、主人は屈んで、土を握り

それを被害者に、思いっきり投げつける

「そんな酷いことしないで、助けて下さい」

と、被害者は恥も外聞もなく、哀願する

 

「そこにスコップがあるだろう?

 更に一メートル掘りなさい

 それが君に与えられたノルマだ

 達成したら、縄梯子を下ろしてやる」

「どうして、こんなことを?」

「いつか、地球を貫通させたくてね」

「狂っている!」

被害者は、そう思いながらも

ここから早く出たい一心で、スコップを持ち

無言で、土を掘り起こし続ける

 

この時、主人は台所にいた

被害者のため、懸命にお茶の準備をしていた

 

そんな優しいところもある彼を

どうか、悪いヤツだと決めつけないで欲しい

 

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