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詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話や、日常生活にあったことを書こうとも思います。

病弱天使の秘めた才能

 

病弱天使は

ほぼ、寝た切りで

いつも薬が、手放せない

 

翼なんか、もう、ずっと

広げたこともなく

ただ、重くて邪魔なだけ

 

寒い季節になって来ると

病弱天使は、微熱、高熱、繰返しながら

咳ばかりしている

 

血も吐く、時には、大量に

 

神様に、「健康にしてください」

と、手紙を出したこともあるが

「頼みごとがあるなら、直接来い」

と返事が来て、途方に暮れている

 

ちなみに、病弱天使は

ベッドから降りて、トイレへ行くだけで

十分もかかる、健康状態にある

 

それなのに、彼の自宅は

病気が伝染しないようにと

天国の中心部、神様の宮殿から

最も遠い場所に、追いやられている

 

そんな身の上では

神様訪問など、夢のまた夢

 

今日も、病弱天使は

震える右手を、左手で押さえながら

神様への手紙を書いてはいるが

仲の良かった、郵便天使も

最近は、訪ねて来なくなった

 

そんな悲惨な境遇にある

病弱天使の書き記した詩が

「寝台上の世界」という本となって

ベストセラーになり

「放置して、悪かった」

と、神様から、涙ながらに謝罪され

病弱天使が、詩聖天使に昇格するまで

 

実は、もう少しの辛抱である