詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

嫌われるアラフォー女子社員

 

ある会社に、小さな炎を吐く

独り者のアラフォー女がいた

 

少し前までは

男性社員の煙草に、火を点ける時

重宝がられていた

 

彼女自身も

「男って、みんな私に

 火を点けてもらいたいのよね」

と、思い上がっていた

 

しかし、世間一般、禁煙の波

煙草税は、年々、上がるばかり

 

そんな訳で、彼女の存在感は、薄れるばかり

 

それでも、社員の誕生日を祝う時

彼女が、素早く

バースデイケーキの蝋燭に

炎を吹きかけ、点火する姿は

「ライター女、ここにあり!」

と、上司に褒められたりして

 

存在感も増した

 

ただ、社内で一番格好良い

独身男性社員の誕生日を祝った

 

蝋燭の火を、二人が

ノリで、交互に

点けたり、消したり

点けたり、消したり

楽しんでいた時は

 

若い女子社員たちから

「いい年して、はしゃぐなって」

と、失笑されてしまった

 

そんな、今年四十一歳になる

ライター女のハートに

火を点ける自信のある男がいたら

 

どうか、株式会社○○まで、ご一報を