詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

立ち直りの早い、ゾンビのお嬢さん

 

ある日、ゾンビ女が

割れた頭骸骨を、麦藁帽子で隠しつつ

街を歩いていると

 

通りすがりの知らない男に

「お前は、女の腐ったのだ!」

と、暴言を吐かれてしまった

 

「それは、反論出来ない事実だわ」

と、ゾンビ女は、その場でよろめいて

地べたに座り込み、血の涙を流し続けた

 

そして、ゾンビ女は

しばらく、泣きじゃくった後

 

「ゾンビだって

 血も涙もあるんだから!

 失礼しちゃうわね!」

と、気持ちを切り替えて、立ち上がり

 

爽快に、スキップをしながら

麦藁帽子が風に飛ばされても、気にせず

住み処の墓地へと、向かった

 

割れた頭蓋骨から

結構な量の、脳をこぼしながら