詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

そろそろ、使えなくなるかも知れない吊り橋

 

ある場所に、深い谷があった

 

そこには、天使が四人いて

吊り橋をロープで、引っ張り上げ

各自、しっかり支えている

 

もし、誰かが手を放せば

吊り橋を渡っている人間は

谷底に真っ逆さま、という

大変な責任を負わされている

 

しかし、四人の天使たちは、口を開けば

「もう、疲れた」

「そろそろ、やめよう」

「そもそも、どうして、こんなことに?」

「神様は、我々を見捨てたのか?」

「人間、来るな!落とすぞ!」

「写真撮る暇あったら、固定しろ!」

「天使が善だと思うのは、偏見だぞ!」

「今、笑ってるヤツ、全員、殴る!」

と、愚痴や暴言を繰り返しているが

 

そんな彼らの気持ちとは、裏腹に

人間たちは、生の天使見たさも手伝って

 

毎日、二十四時間

途切れることのない行列を

 

もう、かれこれ三年ほど、作り続けている