詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

縁起ものにして、嫌われもの、お祝い天使

 

お祝い天使は、双子の兄弟である

 

主な仕事は、教会の結婚式で

新郎新婦の頭上を、パタパタ飛びながら

誓いのキスの後、クラッカーを鳴らし

「おめでとうございます!」

と、素晴らしい笑顔で、叫ぶことである

 

そして、披露宴では

誰よりも、酒を飲み

誰よりも、料理を食べ

 

「それでは、皆さん、ごきげんよう

 新郎新婦のお二人、末長くお幸せに!」

と、別れの挨拶をして、去って行く

 

帰り道、すぐに

報酬の入った封筒を開けて

「一人一万円かよ」

「見るからに、貧乏だったもんな」

と、二人でボヤキながら

 

携帯電話に

次の仕事が入っているか?

チェックをする

 

そんなお祝い天使の二人を

天国の仲間の天使たちは

「典型的な堕天使だ!」

と、軽蔑していて

 

天国でも、地上でも

二人と、すれ違いざま

翼を引っ張ったり

唾を吐きかけるなんて行為は

日常茶飯事だが

 

それを、神様までもが、黙認している