詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

木曜劇場「人は見た目が100パーセント」の漫画的過剰表現はアリ?ナシ?


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 録画して置いた、フジテレビの木曜劇場「人は見た目が100パーセント」を1~2話続けて観ました。

 

 その率直な感想(印象)ですが、「面白い」ではなく、「面白いシーンも少なからずある」ので、録画して置いて、気が向いた時に観る分には、ちょうど良いドラマだと思います。誤解を招く言い方をしましたが、誉め言葉のつもりです。

 

 ネットのレビューを読むと、「原作漫画の持つ雰囲気を描けていない」、「主人公の性格設定に違和感がある」、「脚本家が、理系女子や、女子モドキを理解していない」、「そもそも、キャスティングがおかしい」、「現実離れした漫画的表現が気に入らない」、などという否定的意見が多い中、「単純に笑えるので、地味な女がお洒落になって、恋に仕事に大成功みたいな、よくあるシンデレラストーリーにしないで、徹底的にコメディ路線を突き進んで欲しい」というような、好意的な意見や、今後の展開に期待を込めた願望も、少なからずあるようです。

 

 

 このドラマを観て、「笑っちゃう」と思えるか、「くだらない」と思ってしまうか、視聴者への踏み絵になっているのが、第2話の、水川あさみ演じる前田満子の、「トイレでクラッチバッグは、どこへ置くべきか?」のシーンかも知れません。

 

 


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 前田「そんな!バッグが置けない!フックがあっても、クラッチバッグは掛けられない!」

 

 


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 ひとまずバッグを脇に挟んで用を足そうとするが、危うく便器の中へ落としそうに・・・トイレットペーパーホルダーの上に置こうとするが、全く安定しない・・・フックの上に、何とか乗せようとするが、当然のように、バッグは床へと落下・・・。

 

 


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 落下したバッグは、その中身を、トイレの外まで、派手に散乱させてしまいます。

 

 


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  前田の心の声「恥ずかしい!そして、漏れそう!そして、3人も並んでいる!」

 

 


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 試行錯誤の結果、「トイレでクラッチバッグは、どうするべきか問題」に対し、前田は「口にくわえる」という結論を導き出します。

 

 

 
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 前田「コレ、歯形が付いちゃったけど、ゴメンね」

 

 


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  桐谷美玲演じる城之内純「差し上げます」

 

 前田「・・・だよね?」

 

 


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 通りすがりのお洒落な女子二人の会話。

「このクラッチバッグ、チェーン付いてるんだ?」

「そうそう、いざとなったら掛けられるんだよ」

 

 城之内「アアア、そんなのあるんだ・・・・・・買い直そう」

 

 

 この一連のドタバタを観て、「チェーンがあるクラッチバッグの存在を知らないのはおかしい」とか、「一度、床に落とした時点で、口より床でしょ?」とか、「トイレットペーパーホルダーの上、落ち着いてやれば、置けそうだったけど」と、突っ込まずにはいられない真面目な人たちには、このドラマの視聴は向いていないと思われます。

 

 

 
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 第2話のラストシーン、成田凌演じるイケメン美容師に、パンパーンと腹部をハート型に撃ち抜かれ、流血中の城之内です。

 こういうことするから、「あり得ない過剰な漫画的表現に、ついていけない。くだらないから、もう見ない」って、ネットで叩かれるんでしょうね・・・。

 

 私個人は、このような、創り手の遊び心を飛び越えた、超ド級のオフザケドラマ、嫌いじゃないんですけど・・・むしろ、もっと、こういうシーンを増やして、今後、批評家や、ドラマファンや、原作ファンだけじゃなく、原作者からも、「あまりに酷い悪乗りで・・・言葉も出ません。ドラマ化なんて、許可するんじゃなかった」と言われてしまうような、ぶっ飛んだドラマに仕上げてくれることを、切に願っています。