詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

認知症の祖母、家の縁側でバスを待つ、玄関あけたら、子猫がウロウロ!

 

 今回は、このブログの「日常の話」というカテゴリーに、度々、登場する、九十六歳・認知症の、私の祖母の話をします。

 

 最近、祖母の認知症の症状は、一段と悪化しており、部屋の電気が点いているのに、「暗い、暗い」と騒ぎ出したり、電話のベルなんて鳴ってないのに、「電話がうるさくて、眠れやしない」と怒り出したり、テレビや扇風機の使い方が分からなくなり、「壊してしまった」と、落ち込んだりしています。

 

 認知症の老人の典型、食事をして、まだ一時間もしていないのに、「ご飯はまだ?」も、よく言うようになりましたし、これまた、認知症の老人の典型といっていい、自分の財布の現金を勘定しながら、「また、金が盗られている」と嘆くことも、しばしばです。

 

 昨夜、薄暗い縁側で、財布や通帳などの貴重品が入っている鞄を持って、障子に寄りかかり、ボーッと座っている祖母を、私が発見しました。

 

「何やってるの?」と私が訊くと、祖母は、しばらく考えてから、「バスを待っている」と、何故か、小声で答えました。

 

「ここは自宅の縁側で、バス停じゃないんだから、バスなんか来ないよ」

「来ない?」

「絶対に・・・そもそも、バスなんて、殆ど使ったことないでしょう?」

「バスは来ないかも知れないが、誰か、迎えに来るはずだから・・・」

「誰かが迎えに来たとして、どこへ行くの?」

「自分の家」

「ここがアナタの家なんですけど・・・もしかして、実家に帰るってこと?」

「それもいい」

「実家に何の用事?」

「歌ったり、踊ったり・・・」

「そんなこと、自分の部屋でやってくれる?戻るよ!」

 

 私は、そう言って、祖母のズボンの腰のあたりを両手でつかみ、やや強引に、部屋の前まで 引き摺っていき、「もう、夜遅いから、寝て!」と、祖母を何とか、ベッドの上に乗せて、自分の部屋へと戻りました。

 

 

 今日、午前中のお茶の時間の少し前、祖母は、再び、鞄を持ち、杖を持ち、玄関から出て行こうとしたので、「どこに行くつもり?」と、私が訊ねると、またも「自分の家」という答え、そして、「迎えが来るから」と続けました。

 

 祖母が、玄関の戸をあけると、先日、このブログでも話した、ウチの物置に住みついた子猫の一匹が、母猫を探して、ウロウロしていました。

 
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 私が祖母に「迎えって、コレ?」と、冗談言うと、祖母は「コレは迎えじゃないよ、モグラだよ」と、トンチンカンなことを言い、庭の芝生の雑草を少し抜いてから、家の中に戻り、縁側に居た私に、「何か、甘いものが食べたい」とリクエストしてから、自分の部屋へと、猫のように四つん這いで、帰っていくのでした・・・。