詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

ひよっこ「友達100人出来るかな?」路線は、失敗する可能性もあると思います


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 NHK・朝の連続テレビ小説「ひよっこ」は、「すずふり亭・あかね荘編」が始まってから、3週目に入っても、新しい登場人物が、次々と紹介されていますが、そのせいで、「父・実の失踪話」は、全く、進展することもなく、「奥茨城村の様子」も、お義理めいた、みね子の帰省だけで、その後はワンシーンもなく、「乙女寮のメンバーの今」も、ついでに「三男の今も」、一切、分からないという、新キャラクターのために、旧キャラクターが、ないがしろにされている印象で、この状態を3週もやらなきゃいけない必然性は、ハッキリ言って、なかったと思います。

 

 確かに、新キャラクターの大量投入は、話題性があって、新たなファン獲得を狙う、視聴率アップ作戦として、有効な選択肢なのかも知れませんが、旧キャラクターがないがしろにされているように、第1話から、ひよっこを観ている、昔からの固定ファンも、何となく、ないがしろにされている感じが・・・。

 

 みね子の、すずふり亭での仕事、あかね荘での住民とのふれあい、商店街の人たちとのふれあい、奥茨城村の様子、実の失踪問題、時子というサイドストーリー、三男というサイドストーリー、乙女寮のメンバーのスピンオフ的ストーリーなどが、もっと、バランス良く配置される構成を、私は期待していたのですが、とにかく、今は、すずふり亭・あかね荘・商店街の一本調子、しかも、その登場人物の多さから、奥茨城や乙女寮の登場人物まで、脚本家の頭が回らない、あるいは、最初から、あまり使う気がないようで・・・これまで丁寧に作り上げた、人気キャラクターたちがいるのに、この人たちに出番を与えないで、「次の方(キャラ)、どうぞ」状態・・・私には「勿体無い!」という感想しか、浮かびません。

 

 せめて、愛子くらいは登場させて、「今、何をしているのか?」、みね子にも、視聴者にも、ぜひ、教えて欲しいものです。向島電機が倒産して、彼女が失業したのは冬、季節はもう、春になっている訳ですから・・・。

 

 また、奥茨城の茂・美代子・宗男のうち、誰かに、何らかの(谷田部家の経済にプラスになるような)サイドストーリーを持たせて、もっと、茨城のシーンを増やしつつ(奥茨城村編のファンにサービスしつつ)、みね子の負担(仕送り)を減らすような方向性でいった方が、彼女の自由度が上がり、青春らしい青春が送れて、「夏に水着を買って、うしろめたい」なんて話より、ずっと、面白い話が生まれそうな気がします。

 

 

 とにかく、「友達100人出来るかな?」路線による、話題のキャストの連続投入は、分かりやすい、視聴率テコ入れ策になるというメリットがある反面、「せっかく、入れたから」という理由で、別に、必要ないエピソードが作られ、本来、必要なエピソードがおろそかになるデメリットがあると、今のひよっこを観て、私は感じてしまいました。

 

 とはいえ、今現在のひよっこの、ドラマとしてのクオリティーが、一気に下がってしまった、という印象が、ある訳ではありません。

 

 ただ、「奥茨城村編」、「向島電機・乙女寮編」で築き上げたもの(キャラクターたち)を、上手く使いこなせない(無駄に、出し惜しみしたりする)可能性が、あるような気はしています。

 

 最後に、今後、朝ドラで、「話題のキャスト、大量(連続)投入」が、視聴率のテコ入れ策の、最も有効な策として、定着してしまうことが、私は、あまり良いことだと思えないので、ひよっこの視聴率、しばらく19%前後で、停滞して欲しい気がします。

 

 何度も、このブログで公言している通り、私は、ひよっこのファンで、今も、心変わりしたつもりはないのですが・・・。