詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

ひよっこ、違和感だらけの、ツイッギー・そっくりコンテストと、そのリハーサルについて

 

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 NHK・朝の連続テレビ小説「ひよっこ」の、第24週「真っ赤なハートを君に」の、メイン・エピソード、時子が参加するツイッギー・そっくりコンテストと、そのリハーサルは・・・歌って踊って、ワイワイ、ガヤガヤという楽しさと、アンチじゃなくても、突っ込まずにはいられない、設定や台詞や演出の違和感、まさに「ひよっこらしさ」が、爆発していた、そんな回のような気がします。

 

 

 週の始まりのナレーションで、「残り三週、マラソンなら、40キロ地点です」と言って置きながら、いきなり、愛子&世津子のプロレス・・・このランナー(ひよっこ)、もうすぐゴールなのに、歩き出してます。

 

 

 このドラマの脚本家、岡田恵和氏は、かつて「善と悪の対立は書きたくない。書くのなら、正論と正論の対立」みたいなことを言っていただけあって、愛子&世津子のプロレス、「ジャイアント馬場VS悪役外国人レスラー」ではなく、「ジャイアント馬場(正論)VSジャイアント馬場(正論)」を描いています。

 

 

 ヒデが料理人として、すずふり亭の新メニューを考えるのは分かるとして・・・みね子がウェイトレスとして、新しい制服のデザインを考えなきゃいけない理由は、一体、どこにあるのでしょう?

 

 

 あかね荘作戦会議で、世津子が時子にしたアドバイス、「主催しているのは、繊維会社、優勝者をスターにして、商品を売るのが目的」という内容でしたが、これでは、女優(表舞台に立つ者)としての意見ではなく、マネージャーとしての意見にしか、聞こえません。

 

 

 時子のスピーチ原稿を、会議の参加者全員で回し読み、その内容は、時子の声のナレーションによって、我々、視聴者にも伝わるのですが・・・だったら、始めから、回し読みなどせず、普通に時子が、読み上げていれば良かったと思います。

 

 

「とにかく、頑張ってきました」が、オジサンたちの大好物?別に、老若男女で、これといって、好き嫌いの差が出るような言葉とも、私には、思えませんが・・・。

 

 

 なぜか、会議の締めが、参加者全員で「エイ、エイ、オーッ!」、外の広場にいたヒデと漫画家の二人以上に、我々、視聴者の方が、朝から「ビクッ」と、させられます。

 

 

 愛子の提案で、コンテスト前日にリハーサル、更に、早苗の提案で、男子禁制に・・・人間の二人に一人は、男という事実を踏まえると、男目線の評価も、女目線の評価同様、決して、侮れないものがあるような気もしますが・・・。

 

 

 男たちに、リハーサルは見せないが、「舞台設営はやってよね」という女たち・・・男は、女に仕える身でしかない、これが岡田流フェミニズムの、基礎にあるもののようです。

 

 そう言えば、時子は、三男に対して、「もう、解放してあげなくちゃ」と言っていたこともありました、まるで、女王様と奴隷の関係のようです・・・。

 

 

 ミニスカートが、女性解放の象徴?むしろ、海外発の流行に縛られ続ける、日本女性の象徴と思えなくもないですが・・・。

 

 

 みね子・時子・愛子など、あかね荘の、いかにもなメンバーだけではなく、幸子に、豊子に、澄子に、由香、更に、邦子に、安江に、米子まで登場、東京にいる、女性キャストが総登場・・・仮面ライダーや、ウルトラマンだったら、最終回のノリですが、ファンの皆さん、安心してください、ひよっこは、あと、2週も残っています。

 

 そして、もしかしたら、来週か、最終週には、「茨城版の女性キャスト全員集合」も、見せてもらえるのかも知れません。

 

 

 ドラマ上では初対面のはずの、由香と富、由香と安江の関係設定が、やたら、親しげなのですが・・・ま、そういうテイで、役者さんが、一生懸命、頑張っているのだから、我々、視聴者も、そういうテイだと、素直に、受け入れるしかないでしょう。

 

 

 残念ながら、もうすぐ、ひよっこも最終回、結構、複数のエピソードが渋滞中なのに、このタイミングで、中華屋の夫婦が、養子を迎える話・・・ここから、何か、面白くなる展開があるとも思えないのですが・・・。

 

 

 あの広場は、誰でも入れるようで、商店街の人間は、洋食屋と中華屋と和菓子屋しか来ない・・・あれで案外、会員制なのかも知れません。

 

 

  富の体調不良が、もし、あの「死んでいると思ったら、生きていた」という、往年のドッキリ・ギャグをやるためだけの設定だとしたら・・・逆に、好感が持てる気がします。

 

 富が管理人の仕事を、体力の限界と体調不良で、愛子あたりに引き継がせるようなエピソードをやるよりも、ずっと・・・。

 

 

 早苗と豊子の、キャリアウーマン・コンビが、ハグで、お互いを理解し合う姿・・・アンチひよっこの人たちに、気前良く、ご馳走をバラまいているだけ、と思えなくもありません。

 

 

 いくら、息子や嫁との折り合いが悪くても、一人では、バスも電車も乗れないであろう、標準語も喋れない、腰の曲がったお婆さんに、これまで数十年、生活していた故郷を捨てさせ、さしたる経済力もない、孫のところへ行かせる・・・悪人が全く出てこないと言われる、ひよっこで、一番のワルは、やっぱり、岡田氏だったようです。

 

 

 鈴子の乾杯の音頭、「時子ちゃん、素敵だった、優勝間違いない!」という台詞もあったものの、「ここに集まっている、みんな、カワイイ、大好き、頑張って生きていこう!」って、時子のコンテストのリハーサル(ある種の壮行会)に、相応しい台詞とは、とても思えないのですが・・・。

 

 

 コンテストのリハーサルと、その前の作戦会議で、ひよっこのスタッフたちは、すでに力尽きてしまっていたのか?

 

 何となく、スタッフのやる気を感じさせない、後から、バタバタ挟み込んだ感じの、ツイッギー・そっくりコンテスト、本大会・・・。

 

 

 コンテスト開催中、すずふり亭のオープンと共に現れた老夫婦が、コンテストの結果が分かる、夕方の時間帯になっているのに、店を出ません!

 

 きっと、この老夫婦が、おそろしく、食べるのが遅いか、コンテストの審査時間が、おそろしく早いという、斬新な設定なのでしょう。

 

 

 ただのそっくりさんコンテストなのに、優勝者は、そのまま、三日間も、家に帰してもらえないという、謎設定・・・例えば、大会の翌日に帰宅する、だと、ドラマ上、一体、何が問題だったのでしょう?本当に、謎です。

 

 

  謎と言えば、この「ツイッギー・そっくりコンテスト」、参加者に一人も、ツイッギーに似ている人が、いなかったような気がしたのですが・・・出来れば、私の目の錯覚であって欲しいものです。

 

 

 それでは、最後になりますが、時子のコンテストのスピーチの「女の子の未来は、私に任せて!みんな、私について来て!」という宣言・・・ひよっこの打ち上げの時に、スタッフ・出演者の前で、ぜひ、岡田氏も、挨拶の中で、同じ台詞を、宣言して欲しいものです。