詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

ひよっこ、私が勝手に「良い仕事をしたと思うキャラクター」、トップ10!

 

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 先月の9月末に終了した、NHK・朝の連続テレビ小説「ひよっこ」は、ヒロインであるみね子の父・実の、失踪と記憶喪失以外は、大半が、地味でほのぼのしたエピソードの連続で、主人公の上京後の目標が「給料日に、レストラン・すずふり亭で食事をして、全メニューを制覇すること」という、何とも、夢のない設定が、真面目な視聴者から「これが、ドラマでやることか?」と、非難されるなど・・・とにかく、恐ろしく地味な話なのに、いつも、誰かの神経を逆撫でし、小さなテーマで、大きな論争を呼んでしまう、朝ドラ史上、最も記憶に残る・・・かどうかは別にして、ひよっこは、多くの朝ドラファンに、何らかの爪痕を残したことは間違いない、斬新な作品だった、と言えるでしょう。

 

 筆者は、このブログで記事を公開するため(これまでに45本ほど、ひよっこの記事を書きました)、全156話を、全て、2回~5回は観ています。

 

 ・・・という訳で、私、ひよっこについて、「結構、詳しい」方だとは、自負しています。そんな、結構、詳しい私の独断による、「ひよっこ、良い仕事をしたキャラクター、トップ10」です。

 

 興味のない方、離脱するなら今です。そして、少しでも興味のある方、あなたの評価と、全く違っていたら、申し訳ありません。

 

 

第10位 綿引正義(竜星涼)
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 ただ、同郷(茨城)だというだけで、休日を返上し、谷田部家のために、失踪した実を捜し続けた男、そのうえ、みね子には、クリームソーダ、音楽講師・高島には、ラーメンを奢り、海では、加山雄三を歌わされたり、父親の謎の事故で、警察を辞め、帰郷することになったり・・・多くの脇役たちにチャンスが与えられた、最終週にも出番がないという、「お人好しの踏んだり蹴ったり男」、綿引正義は、私にとって、文句なしのランキング入りです。

 

 

第9位 谷田部茂(古谷一行)
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 みね子の祖父という、主要な脇役でありながら、出番は少なめ、台詞も少なめ、「脇役の脇役まで、主役エピソードがあるのが当たり前」 という、ひよっこの中で、何故か、主役エピソードを、一話も作ってもらえなかった茂・・・序盤のみね子の上京の時と、終盤の家族の上京の時に、クローズアップされた「茂の一万円」は、ファンの間では、有名ですが、所詮、おまけエピソード・・・それでも、登場する度、絶対的な存在感を示し続けた、谷田部茂は、私にとって、文句なしのランキング入りです。

 

 

第8位 助川君子(羽田美智子)
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 今回のひよっこのキャスティングの中で、数少ない、茨城県出身者・羽田が演じる、この君子は、リアル茨城訛りを自在に駆使し、「奥茨城で、笑いのあるところに、彼女あり」と言ってもいいくらい、スットコドッコイなコメディー要員として、大活躍・・・私にとって、文句なしのランキング入りです。

 

 

第7位 小祝宗男(峯田和伸)
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 笑う、語る、 歌う、叫ぶ、騒ぐ、と、このドラマを象徴するようなキャラクター、彼の主役エピソードである、ビートルズの話と、インパール作戦の話は、その良し悪しの、評価は別れたものの、ドラマを通してのインパクトという、モノサシだけなら、もっと、上位に入るべき、稀有な存在だったのかも知れません。決して、少なくない視聴者から、「うるさい」とか、「汚ない」とか、「嫁(しずちゃん)に、殴られろ」とか、結構、叩かれてもいたようですが・・・。

 

 

第6位 角谷三男(泉澤祐希)
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  結構、好かれたり、嫌われたり、人気に波があるキャラクターが多い、このドラマの中で、最初から最後まで、嫌われるということがなかった、稀少なキャラ、アンチ・ひよっこの視聴者からも、「米屋の3人のコントは、例外的に面白い」と評される、全方位的な好感度の高さを誇る、奥茨城の3バカ・トリオの一人、角谷三男は、当然、私にとって、文句なしのランキング入りです。

 

 

第5位 谷田部実(沢村一樹)
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  長身かつ、農業と工事現場で鍛えた身体を持ち、更に、剣道の実力者でありながら、見るからに冴えない、ひったくり男に、棒で頭を殴られ、KOされ、挙げ句の果てに記憶喪失・・・そのまま、中盤の終りの方まで、殆ど、出番なしではあったものの、その後は、番組の視聴率アップに、大きく貢献、終盤は、安定的な活躍を見せ続けた、谷田部実は、当然、私にとって、文句なしのランキング入りです。

 

 

第4位 安部米子(伊藤沙莉)
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 米屋の娘なのに、パン屋がやりたい、さおりと名乗ってはいるが、本名は米子、三男を追跡したり、知らないおじさんに抱きついたり、三男が時子を諦めるよう、彼女にファンと嘘をついたり、みね子のことを「田舎の素朴な幼なじみ風」と思ったり・・・三男の隙をついて、キスをして、「有り難うございました、ご馳走さんでした!」と・・・長台詞の緩急や、微妙な表情の変化も面白い、やりたい放題の安部米子は、当然、私にとって、文句なしのランキング入りです。

 

 

第3位 助川時子(佐久間由衣)
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  実家に仕送りをするだけで、夢を持たない、地味な主人公・みね子の代わりに、女優になるという、大きな夢を持ち、みね子のために、豊子とケンカをしたり、初めてのオーディションでは、訛って「ブグバグ!」、声が小さいだけで、罪のないヤスハルのボディーに、アッパー気味の左拳をお見舞いしたり、ツイッギー・コンテストでは、見事に優勝するなどと、このドラマにおける、第2の主人公と言ってもおかしくない活躍をした、みね子の大親友、助川時子が、私にとって、ランキング・第3位です。

 

 

第2位 岡田恵和(脚本家)
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 10年の青春期を描くつもりが、予定の半分以下の、4年超で終了という、朝ドラ3回目のベテランとは思えない、大胆なペース配分のミスは、「細かいプロットを書かない主義の男」の宿命でしょうか?

 

 原作なし、モデルなし、主人公の社会的成功なし、大災害なし、戦争は語りだけ、青春期なので、当然、幼少期も老年期もなし、病人や老人の死もなければ、子役の交代もなし、ついでに、大きな揉め事もなければ、ビートルズの音楽もなし、そんな、ないない尽くしの中・・・乙女チックな台詞やエピソードに限っては満載、人との出会いと別れで区切った、三部構成や、新キャストの集中投入、さほど目立たない主人公(群像劇)、あっちこっちで女子会(会話劇)、コーラスに、懐メロ、ダンスに、ミュージカル・・・完全に開き直ったコントと、朝ドラという、多くの役者にとっての、晴れの舞台を、自分が楽しむための実験場にしつつ、平均視聴率20%という結果も出した、脚本家の岡田恵和氏が、私にとって、ランキング・第2位です。

 

  

第1位 谷田部みね子(有村架純) 
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  高校の成績は、アヒルの行列、心の中では、いつも「おどうさん・・・」、しかし、その捜索活動は、何だかサボり気味(?)、貧乏設定なのに、なかなかの着道楽、そして、何かと自分の髪をいじり回す・・・叔父・宗男のために、歯磨き粉の押し売りをやったり、二人のイケメン青年を手玉に取ったり、終盤、ただのお節介な田舎娘に変身(成長?)したり、結婚することになった同僚のヒデとは、動物の求愛シーンのようなパヤパヤダンスと・・・ネット上で「朝ドラ史上、最も地味なヒロイン、主役は○○の方が良かった」と叩かれ続けながらも、カメラ目線での「大好き」では、テレビの前の男たちを虜にした(女たちの方は、敵にした)、何だかんだ言って、主人公として、色々と見せ場も多かった、谷田部みね子は、私にとって、栄光の(?)ランキング・第1位です!

 

  

 このひよっこというドラマは、初期設定の10年を、4年超に凝縮しただけあって、丁寧に描いた(あるいは、何となく長引いてしまった)脇役たちのエピソードが多く、私が挙げた、10人のキャラクター以外にも、ランキング入りに相応しい人物が、本当に、たくさんいます。

 

 みね子の妹・ちよ子、田神先生、バスの車掌だった次郎、愛子に豊子に澄子、奥茨城に嫁に行った高子、すずふり亭の元治、ヤスハルと犬、薬局のイチコ、などと、あまり記憶力に自信のある方ではない、私でも、すぐに名前が、何人も挙がるくらいです。

 

 そういう意味では、この手のランキングを作ることは、読者の皆さんから「お前、趣味が悪いなあ、特に、2位のヤツとか」などと、叱られそうですが・・・完全に、私の独断と偏見によるものなので、どうか、悪しからず、そして、この記事を読んでいる、ひよっこファンのあなたも、暇な時、一考してみては、いかがでしょうか?