詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

ひよっこ、総集編(前編・後編)を観た感想です

 

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 NHK・朝の連続テレビ小説「ひよっこ」の、総集編(前編・後編)を観ました。

 

 ひよっこ、というドラマは、主人公のストーリーとは、直に関係のない名場面や、重要エピソードが、会話劇で表現されることが、少なくなく、総集編作りが、超難題であることは、週の話をまとめた「5分でひよっこ」が、このドラマの魅力を伝えるのに、毎回、不充分だったことから、分かってはいたものの・・・やっぱり、ひよっこの総集編、前編・後編ともに、イマイチな仕上がりでした。

 

「ストーリー重視で編集」するのでもなく、「名場面重視で編集」するのでもなく、「全く、ポリシーを感じさせない編集」で、少しガッカリしてしまったというのが、私の正直な感想です。

 

 とはいえ、前編と後編を合わせて、たった3時間で、ひよっこという特殊なドラマ(約15分×156話)を、上手くまとめること自体、誰が担当したところで、ほぼ不可能なことも事実・・・出来れば、ストーリー重視の、前編と後編で約4時間、更に、名場面重視の、約2時間の番外編を作るような形にすれば、ひよっこファン納得の「永久保存版」が出来たでしょうに・・・残念です、無念です(和夫さんのカレーを、食べ損なった澄子の台詞)。

 

 ただ、今回の総集編の編集担当者、「時間的な制約」ばかりを言い訳に出来ない、センスが問われる人物だったことも、否めないところが・・・。

 

 乙女寮での、時子と豊子のケンカの場面、時子が「だから、間違ってるって、言ってるでしょ!」と好戦的な態度を取って、ひよっこでは珍しい、人間関係の対立で、緊迫するところをカットして、みね子の「子供じゃないんだよ、仕事なんだよ!」の方を選んだり・・・NHK「昭和ガール」のオーディションでの、時子の場面でも、「ブグバグ」よりも、「小鹿みてえに、震えてっぺ!」の方を選んだり・・・豊子の乱の、ライン長・松下のくだりも、彼が業者を食い止め、声を張り上げる、一番、良いところがカット・・・みね子と島谷の熱愛時の編集もイマイチ、二人が別れる時の、「島谷さんに、有り難うって、言ってない」と泣きじゃくる、話題の有村架純のアドリブもカット・・・とにかく、こんな感じの駄目な編集が、これ以外にも、複数あり、はっきり言って、この総集編の編集、別の人が担当していた方が、ひよっこの評判のためだったと思います。

 

 この総集編で、初めてひよっこを観た人たちは、きっと、「噂ほど、面白くない」と、感じてしまった可能性が、高いのではないか、と・・・。

 

 ところで、高子と太郎の結婚のエピソードは、本編自体、恋愛しているところが、スッポリ、抜け落ちていたので、誰がどう編集しても、同じようで・・・皮肉なものです。

 

 

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 総集編の最後に、前編では「東京都・谷田部みね子さん」の写真、後編では「茨城県・谷田部実さん一家」の写真、このあたりのディティールに関しては、もう、流石としか、言いようがないのですが・・・。