詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

わろてんか(第51回~第52回)、突如、てんの超能力が開花し、念だけで、堪忍袋を破裂させることに成功!


f:id:kitafumi:20171202092315j:image

 

 NHK・朝の連続テレビ小説「わろてんか(第51回~第52回)」は、東京で売れっ子になっていたはずのリリコが、大阪へ帰って来る、彼女を歓迎する場で、すかさず、風鳥亭に出て欲しいと、頼む藤吉だったが、彼女は、もう、娘義太夫を辞めていた・・・再び、芸人長屋に住むようになったリリコから、てんは、落語の「堪忍袋」の話を聞き、巾着袋に不満をぶちまけ、気を紛らわすようになる・・・そんな姿を、伊能に見られてしまい、藤吉との関係がギクシャクしていることを、彼に話すことになる、そこへ、藤吉が現れて、新しい寄席の手付金として、芸人たちの給与を持ち出し、てんが止めるのも聞かず、去って行ったことから、ついに、てんの堪忍袋の緒が切れてしまう、という話なのですが、相変わらず、視聴者の期待を裏切らない、作者の意図とは、別のところでの、ズッコケ・シーンの連続、特に、第52回の終盤、突如、てんが超能力に目覚め、念を使って、巾着袋を破裂させるシーンは、圧巻の一語であり、椅子などに座って、このドラマを観ていた人の多くは、きっと、そこから、転げ落ちてしまったことでしょう。

 

 そんな、視聴者を病院送りにすることも厭わなければ、油断も隙もない、危険なドラマ「わろてんか(第51回~第52回)」の、私が気になった点について、いくつか、指摘してみようと思います。

 

 

「大阪に帰って来たリリコは、未だに、独身の様子・・・今更ながら、あの(視聴者に結果さえ、伝えない)金持ちの後妻になる話は、何だったのか?」

 

「隼也をあやすリリコを観た、藤吉の『昔から、子供が好きやったからな』という台詞・・・いつものように、過去に、それを匂わせるシーンなんてなかったのに、台詞一行で、後付けのキャラ設定(たまにやるのならいい、毎度、毎度やる?)」

 

「今週、2度目の隼也の行方不明・・・多くの視聴者は、『またか』と呆れているが、おそらく、脚本家の吉田智子氏は、1回目は、てんのミスを、風太が隼也を連れて来ることでカバー、2回目は、藤吉のミスを、リリコが隼也の面倒を見ていることでカバーと、それなりに、頭を捻ってはいる・・・実際、そのアイデア自体は、悪くない、しかし、残念ながら、演出も含めて、ちゃんと、料理出来ていないので、視聴者は『同じ話の繰り返し』としか、思ってくれていない」

 

「リリコの堪忍袋の話で出てきた、『スベタアマ!』というワード・・・NHKで使ってもOKと、分かったという意味で、『このドラマを観ていて、初めて勉強になった』と思った視聴者も、少なくなかった?」

 

「藤吉から、リリコに隼也の子守りを任せる話を聞いて、怒ったてんが、堪忍袋に『藤吉のアホーッ!』、どこで叫んでいるかというと、風鳥亭のすぐ側・・・近所から、『風鳥亭のごりょんさん、頭がおかしくならはった』と、悪い噂が拡がっていくのは、時間の問題?」

 

「トキが堪忍袋に言った不満は『風太のアホ、何をコソコソ、やってんのや!』、歌子が堪忍袋に言った不満は『(万丈目に)向こうで、おなごに色目使ってたら、はっ倒すで!』、はっきり言って、トキが風太に文句を言うのは、お門違い、歌子の文句も、勝手な妄想で、ただの冤罪に過ぎない」

 

「てんが店の中で、堪忍袋に『うちは、アンタ(藤吉)と家族三人で・・・』と愚痴をこぼしているが、旦那と職場が一緒で、職場に子供を連れて来てOKで、いつも、誰かが面倒をみてくれて、旦那は、仕事が忙しい中、夜には帰って来るし、朝食も一緒に出来て、うるさい姑もいない、何がそんなに不満なのか?むしろ、この時代においても、現代的な観点でみても、てんの現状は、恵まれている方では?」

 

「そもそも、結婚出来ずに、女中をやるのは耐えられて、結婚してから、女中状態になることに、耐えられないのは、何故?」

 

「伊能もいる中、店から、2軒目の寄席を買う、手付金として、芸人たちの給与を持ち出す藤吉・・・1年で、500円の借金を返せるくらい、儲かっている北村笑店(風鳥亭)が、3年経って、どうして、たかだか、数十円の資金がない?あるいは、堅実な家計のやり繰りをしてそうな、てん(北村家)に、数十円の貯蓄がない?そして、かつて、藤吉は『会社にして、信用が上がれば、経営もしやすくなる』という理由で、法人化したのに、どうして、銀行などから、資金調達をしようとしない?」

 

「アサリは、守銭奴という話だったのに、まさかの、給与の数日先伸ばしに耐える、貯蓄もなし?じゃあ、案外、気前がいい暮らしをしているのでは?」

 

「伊能が、芸人に渡す給与の足しにと、手持ちの現金を、てんに渡そうとすると、『お金のことで、伊能さんに甘えたら、良いお付き合いが出来なくなります』と、受け取りを拒否・・・どういう形かは知らないが、伊能製薬からの資本を受けている、藤岡屋を介して、甘えていた(借金していた)ことに関しては、直接じゃないから、アリ?」

 

「伊能の親切心に対して、『これは、うちら夫婦の問題やさかい』と言い放った、てん・・・確かに、伊能は部外者かも知れないが、芸人に支払うべき金を、藤吉が持っていってしまった以上、私的な夫婦の問題というより、公的な会社の問題なのでは?」

 

「キャラ殺し、キャスト殺しが当たり前の、わろてんかでは珍しく、寺ギン(兵藤大樹)のキャラが、良い味を出しつつある。ちゃんと、元坊主という、バックボーンを感じさせる台詞を連発しているし、初期設定の『憎まれ役だが、筋が通っている男』として、初登場から、今の今まで、全く、ブレがない。今後、こういう脇役を、複数、登場させることが出来れば、ネットに蔓延る、『脚本家の吉田智子氏、ド素人疑惑』も、払拭することは可能?」

 

「2軒目の寄席購入の仮契約を済ませて、ご機嫌の藤吉に対して、怒りのおてんちゃんの、説教タイムがスタート・・・最終的には、堪忍袋(巾着袋)を、念だけで破裂させることに成功・・・これからは、わろてんか改め、『超能力ママ・おてん』で、リスタート?」

 

「これから、『超能力ママ・おてん』が始まるのかと思っていたら、ケンカの翌日、藤吉と、全く、口をきかなくなる、てん・・・スティーヴン・セガールもびっくりの、『沈黙のおてん』の、始まり、始まり、で、ございま~す!(小野文恵アナ)」

 

 

 ・・・以上です。読者の皆さん、私のくだらない、長いばかりの小理屈に、最後まで、お付き合い頂き、本当に、有り難うございました。

 

 機会があれば、また、訪問してください。