詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

ユニバーサル広告社(最終回)、最後まで「嫌いじゃないけど、面白くもない」と、思われ続けたドラマ?


f:id:kitafumi:20171205131845j:image
 

 テレビ東京「ユニバーサル広告社~あなたの人生、売り込みます~」の、第7話(最終回)を観ました。

 

 さくら通り商店街のホームページが開設されただけで、宴会を始め、万歳までし出す、喫茶「ジュルビアン」のマスターたち、次の一手が思いつかない、杉山と猪熊の二人は、その期待値の高さに、戸惑ってしまう・・・会議中のユニバーサル広告社、その議題は、さくら通り商店街に「今こそ、大きな変化が必要なのか?」、それとも「これまでと同じでいいのか?」だったが、経済的問題から、後者を選ぶしかなく、選択の幅のない、商店街再生の難しさが再認識される中、社長から、「ここを映画のロケ地にする話がある」という重大な発表が・・・とはいえ、「それは決定した話でもなければ、商店街再生の成功を確約するものでもない」、そう客観的に分析する、杉山たちの話を、差し入れを持って来た、一の瀬が立ち聞きしていたことから、商店街の人々の間で、おかしな伝言ゲームがスタート・・・それを象徴するように、杉山のところへ、「自分が映画に出演することを空想し、わざわざ、横浜まで出掛けて、服を買って来た、さくら」が訪ねて来る・・・そして、さくら通り商店街に、地味な作風ながら、将来を期待されていると評判の、若い映画監督・佐伯がやって来るが、商店街の人々の、余りの歓迎ぶりに、思わず彼は、そこから、逃げ出してしまう・・・(おそらく、捕まった)佐伯が、杉山の住む、元釣具店で、商店街の人々に包囲されている状況下、「イメージと違う(もっと、死んでいる感じの街が良かった)」と、中途半端に寂れているだけの、さくら通り商店街での撮影に、消極的な気持ちを語り出したため、みんなをぬか喜びさせた、伝言ゲームの発端、一の瀬は「生きてて、スミマセン」と、彼流の反省と謝罪をする・・・ちなみに、佐伯の映画のストーリーは「余命宣告を受けた主人公の男が、生まれ故郷の、終わってしまった、廃墟のような商店街へと戻り、そこでそのまま、ひっそりと死んで逝く」というもので、「そんな映画観て、ここに、人が集まって来る訳ねえじゃねえか!」と、ジュルビアンのマスターを激昂させる・・・佐伯も、商店街の人々も、お互い、期待ハズレの結果となり、帰ろうとするが、杉山が「この商店街は、持っても、余命3年、死にかけてます!」、「こんな地味な映画でも、賞とか取る可能性は、ゼロじゃない!」と、双方を軽く傷付けながら、双方の説得に成功する・・・そのあと、港を歩きながら話をする、杉山とさくら、「さくらさんや、商店街の人たちと・・・幸せになりたいし、幸せにしたい」、「それって、プロポーズ?」、「(さくらに押されて)勘弁してください、泳げないんだから」、「嘘?ダッサイ!」などと、二人の間に、あったんだか、なかったんだか、分からなかった恋愛感情が、明瞭になっていく・・・一ヶ月後、佐伯の撮影が始まり、映画のセットとして使う、「廃墟と化した商店街」と、「(回想に使う)かつての賑わっていた商店街」の準備、商店街の人々も、セット作りを手伝ったり、エキストラとして参加したり・・・ちなみに、城田(やついいちろう)は、監督から、「若くもなければ、年寄りでもない、いかにも働かない感じで、腐っているホームレス役」として気に入られ、起用されることに・・・最後に、杉山が「先は、どうなるか、さっぱり分からないし、明るい見通しもないけど、取り敢えず、未来への、スタート!」と語り・・・おしまいです。

 

 

 最終回ということで、かなり、長めの、それでいて、要点を無視した、筆者流の(悪い見本のような)、あらすじを書いてしまったので、感想の方は、ひとつだけ・・・このドラマには、メイン・ストーリー(その1)として、「商店街の再生」があり、メイン・ストーリー(その2)として、「杉山とさくらの恋」があった訳ですが、まず、タニになるような(不幸な)エピソードは、双方、少なくとも、ドラマの中ではなかった・・・それでは、ヤマはあったかというと、この記事の最終回の、あらすじを読んでもらえば、分かると思いますが、せいぜい、「緩やかな丘の頂上」に登っただけ・・・こういう、フラットなストーリーを貫く姿勢、ハッキリ言って、私は嫌いじゃないですが、多くの視聴者から、「面白い!」と、思ってもらいにくい作風であることも、残念ながら、事実かと・・・。

 

 もしかしたら、ひよっこ(岡田恵和・作)も、終盤の、実(沢村一樹)のドラマチックな発見や、記憶喪失などがなく、ずっと、「ほのぼのした日常路線」を続けていた場合、朝ドラの及第点と言われる、平均視聴率20%の大台に乗ることは、なかったのかも知れません。

 

 


f:id:kitafumi:20171205124228j:image

「♪人気まばらな商店街、のんびり、子猫が寝ています、時代遅れのショーウィンドー、景観損なう(聞き取れませんでした、勝手にはめ込みました)、でんしんばしら・・・」

 

 映画監督の佐伯を歓迎するために、子供たちが唄った、さくら通り商店街の歌(?)、GLAYの主題歌では、「格好良過ぎて、このドラマには合わない」と思っていたファンは、こっちが主題歌の方が、良かった・・・?