詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

わろてんか(第92回~第93回)、死に逝く藤吉に、花を持たせよう週間の始まり?


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 NHK・朝の連続テレビ小説「わろてんか(第92回~第93回)」は、先日、脳卒中で倒れた、藤吉だったが、妻・てんの支えもあり、順調に回復し、北村笑店・社長としての仕事を、精力的にこなしていた・・・ある時、藤吉は、てんと一緒に、東京へ出張に出掛け、浅草のレビューや、スケッチ劇を観て、「このままやったら、大阪は、東京に置いていかれる」と、危機感を抱き、予定より一日早く、北村笑店へと戻る・・・南地の事務所では、風太も交えて、キースとアサリが、相変わらず、どつき漫才のネタの相談をしており、それを見た藤吉が「どつき漫才は、殴る道具が過激になるだけで、どんづまりになる」、「落語みたいに、百年続く漫才を作れ」と忠告する・・・自宅で、藤吉が「オレは、新しい笑いを求めて、アメリカへ行く、一緒に行こう」と、てんに相談すると、彼女は、やや呆れながらも、「海越え、山越え、どこまでもお供します」と、藤吉の計画に賛同する・・・早朝、風太とトキが、北村家に訪ねて来て、藤吉は「夫婦別れするのでは?」、てんは「トキが妊娠したのでは?」と直感し、的中したのは、てんの方だった、そして、藤吉が、生まれてくる、風太とトキの子供の、名付け親になることに・・・万丈目のところに、新聞記者の楓がやって来て、「以前、掲載された小話が好評だったので、それを連載にしたい」とのこと、しかし、万丈目は、夫婦漫才のこともあるので、気が進まない、その時、彼の相方、歌子が「ウチなら、辞めてもええわ、やりたいことやったらええ、何をやるにしても、ウチは、アンタの尻を叩き続けるだけや」と、言ってくれたので、万丈目は、楓の依頼を承諾する・・・現在、世界一周旅行中の啄子から、「神戸に立ち寄るので、大阪にも顔を出す、藤吉郎のアメリカ行きの話も、その時に」という内容の手紙をもらい、それを読んでいた藤吉の身体に、突然、異変が起きる・・・しかし、翌朝は、どこもおかしくなかったので、藤吉は、普段通りの生活をする・・・藤吉は、男ばかりの寄席興行の世界にも、女の目線が必要だと感じ、これまで、経理など、事務仕事が主だった、てんに、番組の作り方、ラジオへの売り込み、新聞広告を始めとする、宣伝の方法など、寄席経営に関する、ありとあらゆることを教える・・・藤吉に「今、人気があっても、新しいことをやらな、明日はないかも知らん、そういう世界にいるのに、お前ら、しゃべり方からして、古くさいんや、悔しかったら、もっと、工夫をせえ!」と、ハッパをかけられた、キースとアサリは、風太の「歌も踊りも、どつきもやめて、しゃべくりだけで、漫才したらどうや?」という言葉を真に受けて、実際に、高座で試してみるが、全く、ウケることはなく、客から、ミカンや座布団が、舞台に投げ込まれるほどの、不評に終わる・・・てんは、寄席で販売しているミカンの、大量に捨てられた皮を、「漢方薬の材料に」と、妹・りんに渡した時、彼女から「藤岡屋本店は、京都から、大阪へ移して、薬も、輸入ばかりではなく、自前で作るようになる、やっと、新一兄さんの夢が叶う」と聞かされ、てんは、亡き兄のことを思い、嬉しくなる・・・藤吉の自宅に、伊能がやって来て、「えらく、生き急いでいるように思える」と言われた、藤吉は「ようやく、この歳になって、人生の時間が足らんことに気付いたんや」と答える・・・更に、実は、トーキー映画を作りたいが、職を失う、弁士や楽士のことを考え、躊躇している、伊能に対し、藤吉は「自分のやりたいことのために進め、時代の先駆者は、立ち止まったらアカン、栞君には、釈迦に説法やろうけどな」と助言し、伊能の迷いを断ち、彼を奮い立たせることに、成功するのだった・・・という、あらすじです。

 

 

 で、筆者の感想ですが、「藤吉とてんは、浅草で、レビューや、スケッチ劇に感激したのに、なぜ、どちらも、挑戦しないのか?」、「まだ、十代の隼也を日本に置いて、アメリカへ行こうとしている、藤吉とてんの非常識」、「いつの間にか、啄子が誰かと再婚し、クリーニング屋を何店舗も経営、世界一周旅行をするほどの、富豪になっていることの、バカらしさ」など、いつも通り、おかしなことは、いくつもありますが、いちいち、取り上げていると、大変なので、最後に、ひとつだけ、言わせてもらうと・・・藤岡屋が順調に発展し、自前の薬(いわゆる洋薬?)を生産するようになり、てんの、亡くなった兄・新一の夢が叶う話、ドラマ上、かなり、重要なエピソードのはずなのに、りんの抽象的な、あの短い話だけで、あっさり終了?

 

 そして、このエピソード、今週の「死に逝く藤吉に、花を持たせよう週間」に挟まなきゃいけない必然性も、全く、なかった(オマケ扱いにして、埋没させるべきではなかった)と、私は思うのですが・・・。