詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

わろてんか(第94回~第95回)、アメリカ帰りの啄子の話と、病気が再発した藤吉の話!


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 NHK・朝の連続テレビ小説「わろてんか(第94回~第95回)」は、漫才のネタなんて、風呂屋や床屋に行けば、いくらでも転がっていると聞き、銭湯通いを始めた、キースとアサリだったが、漫才のネタになりそうな話はあるものの、忙しい二人には、それを台本にまとめる時間がない、そこで、てんが、文才もあって、芸人で、キースとアサリのことも知っている、万丈目に、作家として、台本を書いてもらうことを提案する・・・アメリカで成功し、世界一周旅行中の、藤吉の母・啄子が日本に帰国、突然、南地の事務所に現れ、てんを始め、みんなで、再会を喜ぶ・・・北村家の台所で、てんと啄子が、一緒に、夕食の支度中、啄子の方から、「藤吉が倒れた時、懸命に看病してくれたことへの感謝の言葉」と、「アンタは、北村笑店の立派なごりょんさんや」という、お墨付きをもらい、てんは、「おおきに!」と嬉しくなる・・・啄子の孫・隼也も加わり、北村家の夕食が始まると、てんは、つくづく、家族4人で食事が出来ることに、幸せを感じ、藤吉は、目の前のご馳走を見て、「昔、ごはんの時、あったのは、漬物と汁物だけやった」と、てんと啄子と3人で、この長屋に、引っ越して来た時のことを語り出すと、隼也が「え、ホンマに?」と驚き、啄子が「明日から、もう少し始末(節約)しなはれ」と冗談を言い、てんが「へえ」と返事をし、久し振りの家族団らんが、笑顔に包まれる・・・夕食の後、部屋から、月を眺めている啄子に、藤吉が「このまま、大阪に居たくなったんちゃうか?」と声を掛けると、「そうかも知れんなあ・・・ホンマ、おおきにな、今の私があるのは、アンタのお蔭や、私にとって、藤吉郎は、天下一の息子や!」と答え、今度は、藤吉が「こんな親不孝な息子、最後まで見捨てんと、叱り続けてくれる、お母ちゃんこそ、天下一や・・・(正座をして、間を置き)ホンマに、有り難うございました」と、頭を下げる、そんな我が子を見た、啄子は「アホ、泣かせるんやないわ!」と、頬に涙をこぼす・・・再び、啄子がアメリカへと旅立って、すぐのこと、南地の事務所で、風太と万丈目が、新しい漫才の台本作りに、苦労しているのを見掛けた、藤吉が「ただの相撲ネタやなくて、ラジオ中継にしたらどうや?」と助言、みんな納得する、そして、藤吉がふざけて、風太と相撲を取り始めた直後、彼の中風が再発し、そのまま、倒れ込んでしまう・・・病室には、てんと藤吉が二人きり、しばらくして、目を覚ました藤吉が、「すまんなあ、心配かけて」と、弱々しい声を出すと、てんは、医師から「倒れたのは二度目ですし、何が起きてもいいよう、心の準備を」と、診断されたことを思い出し、泣きたい気持ちになるが、「頼むから、泣かんといてくれ・・・てんてんてんごの、おてんちゃん」と藤吉に励まされ、てんの表情も和らぐ・・・藤吉の「ウチに帰りたい」という、願いが聞き入れられ、自宅で療養することになった、彼のところに、リリコがお見舞いに来て、藤吉が「映画は楽しいか?もう、芸人には戻らんのか?これから、ウチも、レビューや、スケッチ劇をやるから、風鳥亭の舞台に上がって欲しい」と頼むと、リリコは「嬉しい、初めて、藤吉に口説かれた」と、笑顔になる・・・ある時、ふと藤吉が、てんに「オレは幸せや、おおきに、ありがとな」と感謝した後、更に「正直、てんの相手が、オレで良かったんか、と思ったことは、これまで、何べんもある、オレやなかった方が、てんは・・・」と、情けないことを言ったので、てんは「ウチ、ずっと、ずっと、藤吉はんと一緒に、笑うて、生きて来れましたよ」と、彼の疑問を払拭する・・・そして、京都の薬祭りでの、二人の出会い、てんが大人になってからの、偶然の再会、京都の実家から、てんが勘当され、二人で大阪へ向かったこと、最初の寄席を手に入れるのに、勘当された身で、実家に借金をしたこと、仲間と一緒に、寄席の経営を、軌道に乗せるまでの苦労、などを思い出す・・・という、あらすじなのですが、「死に逝く藤吉に、花を持たせよう週間」が、いきすぎて、ドラマとしては、殆ど、最終回(最終週)状態になっています。

 

 

 啄子の「ただいま、アイムホーム!」、「サプライ~ズや!」という、英語力で、よくアメリカで成功出来たな、とか・・・藤吉の姉、厄介者キャラとして使えば、コメディーでいけるのに、完全に、存在を消されてしまったな、とか・・・てんが、啄子から、何やら、高級そうなものを、お土産にもらったのに、「ひゃ」と、言うだけのリアクションは、薄過ぎるとか・・・既に、病気の再発の予兆があった藤吉が、何故か、風太と相撲を取ることにこだわって、自爆するとか・・・いつものように、作り手が意図しない、ズッコケ・シーンが満載の、「わろてんか」ですが、それを全部、拾っていたら、他のドラマの記事が、もう1本(2本?)書けてしまうので・・・最後に、ひとつだけ、第95回の終盤、てんと藤吉の「恋の物語」と、「寄席の成功物語」の回想、初回から観ている視聴者にとっては、「描くべきシーンの、省略ばかりで、両方とも、物語になっていなかった」としか、思っていないので、誰も泣かなかったでしょうが、もしかしたら、今年になってから、このドラマを観ている視聴者の中には、泣いてしまった人(かなり、想像力のある人)もいたかも知れません。

 

 そんなアナタに、筆者から、忠告することがあるとすれば、「絶対に、初回から、わろてんかを観てみよう」とは、思わないこと・・・観たら、必ず、「あの涙を返して!」となるのが、オチですから・・・。