詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

2016-08-31から1日間の記事一覧

いざ、新天地へ

惨め天使は 翼がボロボロで 空もまともに飛べない 頭の輪っかもヒビだらけ 髪は登頂部が禿げて、河童状態 顔は、シワシワ、かつ、シミだらけ 上の前歯は、二本しかない 体の皮膚は、張りがなく 胸や尻が、だらしなく垂れている おまけに、声や仕草まで、不快…

不死鳥の苦悩は続く

不死鳥は、死にたがっていた 色々と自殺の方法を研究したが 何をやっても、結局、死ねなかった 不死鳥は、死ぬ気で頑張って 自力で天国まで、飛んで行った そして、神様を訪ね 「死にたいんですけど」 と、ざっくばらんに相談すると 神様は、不死鳥を強く抱き…

クニャリやフニャリや二ャニャリたちの物語

クニャリ、後悔先に立たず クニャリは、フニャリを 愛していたよ 毎日、愛をささやいて キスして、抱擁して 花束もあげたよ けれども、フニャリは 浮気をしたよ 軽い気持ちで、した浮気だよ クニャリは怒って フニャリを責めたよ 彼女は黙って、不機嫌な顔 …

失恋の傷痕が観光資源に

クラゲが失恋をした 何もかも忘れたくて クラゲは、泣きながら、回転し続けた 「回るしかない、回るしかない 止まったら、死にたくなる」 クラゲは、そう思いながら どんどん、回転速度を上げていった 「回るしかない、回るしか・・・」 クラゲは、そう思いなが…

名前の由来について

名もなき鳥が 名前を探し求めて 空を飛び回った しかし、空には 名もなき鳥の、名前なんてなかった 仕方がないので 名もなき鳥は 名前を探し求めて 地上を歩き回った しかし、地上にも 名もなき鳥の、名前なんてなかった 仕方がないので 名もなき鳥は 名前を…

あなたの近くにも、地底人は存在する

地底人は、粘土で出来ている ごく、たまにであるが 夜、地中を飛び出して 地上を散策し、見聞を広めようとする 地上人に、地底人と知られたら 色々困るので 一応、帽子だったり コートだったり、サングラスだったり マスクだったり、変装をする しかし、勘の…

さみしい病人の、それはさみしい最期

さみしい病人がいました さみしい病人は、入院していました さみしい病人は、男でした さみしい病人は、年齢不詳でした さみしい病人は、住所不定でした しかし、誰も気にかけませんでした さみしい病人は、不治の病でした しかし、死に至る病という訳ではな…