詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

2016-09-27から1日間の記事一覧

念仏蝸牛、有り難や、有り難や

念仏蝸牛が 窓ガラスなどを 這って歩くと 通り道に、うっすら 「南無阿弥陀仏」 と、跡が残る その文字が、陽光に照らされると 誰もがみんな、有り難い、何かを感じて 思わず、合掌してしまい 拭き掃除する気など、無くなってしまう ちなみに、念仏蝸牛は 前…

マトリョーシカ

全ては夢 良い夢も 悪い夢も ただの夢 何度、夢から覚めても 再び、夢 とにかく、目が覚めたと思ったら それは夢 何度、起きても、夢の続き 全ては夢 良い夢も 悪い夢も ただの夢 まるで、マトリョーシカ? それは、間違った喩え どうやら、私は 永遠に 現実…

禁句、親しき仲にも礼儀あり

ある霊園では 夜になると 一体のゾンビが 墓場から這い上がり 話し相手を探しに 周辺をさまよい歩く 寂しかったのだろう かなり、長い間、話をする 実は、話術が巧みである 性格も陽気で、親しみやすい しかし、訊いてはならない質問がある 「どうして、火葬…

三親等・四親等の人もいたそうです

見知らぬ幽霊がいた Aさんに紹介した Bさんに紹介した Cさんに紹介した 誰にとっても、見知らぬ幽霊だった 意地になって、あと百人に紹介した やっぱり、誰も知らないという 外国人なのだろうか? そう思って、国籍問わず、千人に紹介した やっぱり、誰も…

君に贈る詩

メモ用紙に 短い詩を書いて クシャクシャに丸めて 箱詰めにしたものを 君にあげる 暇な時に キャラメルでも 食べるつもりで 紙を伸ばして 読んでみなよ きっと、気に入るものもあるよ なんと、百個もあるよ 実際、キャラメルが入っているのもあるよ だから、…

本能の悲劇

春になると 冷蔵庫型の蛹から 氷の蝶が 決死の覚悟で 飛び立って行く 恋人探し、というより 繁殖のために 氷の蝶がとけだし 水になるまで 長く見積もっても 三分はない、ゆえに 繁殖に成功する者は 殆んどいない あちらこちらの、花の上で 無情にも、とけ果…

毎日、一人舞台の忙しさ

雑草が生えているだけの庭 私だけの舞台、世間体など考えず 黙って雑草を、蹴りまくる、踏みまくる モグラの死骸を発見 ギュッと握って、真上に放り投げる 暑いな、雨欲しいな 雨降らないかな? 雨乞いでもしようかな? 雨雨、降れ降れ 降れ降れ、雨雨 雨、…