憂鬱と拳銃、獣と遭遇した話
私は、ある時
二匹の獣を見た
それは人の姿にも見えた
しかし、それは、目を凝らせば
確実に、獣だった
一匹の獣は、疲れて眠っていた
もう、一匹の獣は、こっちを見ていた
怒りとも、哀しみともつかない
何とも言えない、表情をしていた
私は、いつも、拳銃を携えている
何故か?
それはおそらく、この時のためだろう
容赦なく私は
目の前にいる、二匹の獣を
拳銃で撃った
双方、頭部に命中した
まず、生きてはいないだろう
所詮、二匹は罪深い獣であって
これで良かったのだと思う
私は、汚ならしい二匹の獣を
足蹴にしながら
ちゃんと、死んでいるか、確認をした
一見、人の姿に見えなくもない、二匹の獣は
ちゃんと死んでいて
私は心底、嬉しかった