詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

妖怪、雨降らし

 

妖怪『雨降らし』は

いわゆる、唐傘お化けである

 

日照りになると

村人たちに呼び出され

田畑の前で、雨乞いをやらされるが

その成功率は、半日続けて、二割程度

あまり頼りにならないので

 

村の子供たちが、制裁役を買って出て

唐傘お化けに、石の雨を降らす

 

連日、大雨で

村が洪水になった時も

「お前が降らせているんだろう!」

と、唐傘お化けは

納得し難い容疑をかけられ

 

やっぱり、村の子供たちが

制裁役を買って出て

唐傘お化けに、石の雨を降らす

 

妖怪、雨降らしこと、唐傘お化けは

自分の身体に出来た穴の数を

鏡でチェックしながら、こうボヤく

 

「本当に怖いのは、妖怪じゃない

人間、石降らしの方だ」と

 

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