詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

秋の1~2行句集 (30篇) その1

 

紅葉って、飛び降りしても、叫ばない

 

紅葉狩り、モチベーションが上がらない

 

名月を崖の下から眺めている、訳アリで

 

猫の眼を、月だと思って、見つめ合う

 

風がススキと、合気道の特訓

 

台風来た、野良猫たちは、どうしてる?

 

ミノムシ並みに落ち葉をまとった野良猫が、我が家の玄関を突破した

 

静かに、コーヒーを飲んでいるだけの秋の夜

 

死んだ祖母の梅酒を差し置いて、ウメッシュ飲む孫たち

 

子供たちが、団栗拾って、戦闘開始

 

ふとイガを使った拷問について考える、栗の木の下

 

胡桃を握っていると、誰かに鉄拳食らわしたくなる

 

銀杏の味を説明することの難しさかな

 

秋茄子みたいな嫁には、何も食わすな

 

今年も、秋刀魚ばかり食べる一週間がやって来た

 

デカイ椎茸を使い、ナイフとフォークで、ステーキごっこ

 

新米を大事にし過ぎて、結局、古米に

 

初めてアケビを見た時、生きてると思った

 

人間の口は、果実の種を飛ばす砲台である

 

北朝鮮産の松茸が、丸ごとご飯に乗っている、デポ丼

 

渋柿が、勝手に木の上で、干し柿になればいいのに

 

カラスのカップルが、不味そうにウチの柿食べてる

 

法隆寺の鐘の合図で、柿の早食い競争

 

芸術の秋、虫も柿の葉に模様を付ける

 

秋に鳴く虫たち、打楽器系のメンバー、募集中

 

蟋蟀の漢字の難しさ、当の蟋蟀は知らない

 

秋半ば、顔に扇風機、下半身にコタツ

 

ビールやめて、ウイスキー飲む、秋の宵

 

季語がなきゃ、秋深しとでも入れて置け

 

秋深し、夏来た隣人、夜逃げする