醜い醜いアヒルの子
醜いアヒルの子は
大人になって
それは見事な、白鳥になりました
仲間の白鳥たちから
「アヒルなんて、相手にしないで
我々と一緒に旅へ出よう!」
と、誘われましたが
「まだ、やり残したことがあるので
先に行って下さい」と、彼は断りました
血の繋がりこそないが
一緒に家族として育ったアヒルたちに
お礼とお別れの挨拶でもするのかと思いきや
彼は、白鳥らしい大きく美しい翼で
アヒルたちをひっぱたきながら
「お前らとは、格が違うんだよ!
今後、どこかですれ違っても
話しかけてくるなよ!」
と、傲慢な警告をするのでした
醜いアヒルの子は
姿こそ、美しくなりましたが
心は、以前より、醜くなってしまいました