詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

醜い醜いアヒルの子

 

醜いアヒルの子は

大人になって

それは見事な、白鳥になりました

 

仲間の白鳥たちから

「アヒルなんて、相手にしないで

 我々と一緒に旅へ出よう!」

と、誘われましたが

「まだ、やり残したことがあるので

 先に行って下さい」と、彼は断りました

 

血の繋がりこそないが

一緒に家族として育ったアヒルたちに

お礼とお別れの挨拶でもするのかと思いきや

彼は、白鳥らしい大きく美しい翼で

アヒルたちをひっぱたきながら

「お前らとは、格が違うんだよ!

 今後、どこかですれ違っても

 話しかけてくるなよ!」

と、傲慢な警告をするのでした

 

醜いアヒルの子は

姿こそ、美しくなりましたが

心は、以前より、醜くなってしまいました