詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

投石危険の教訓

 

少年は、月に向かって

石を投げ続けた

たまに、横をかすめるだけで

一度も当たらなかった

 

でも、毎日やっていたから

コツが分かってきて

ついに、石を月にぶつけることに成功した

 

しかも、連続で三回!

 

少年は気付かなかった

月が何処かへ消えてしまったこと

星たちが、やたらざわめいていたこと

 

一時間後、少年の家に

小さく変化した、月がやって来た

彼は、包帯を巻いていた

 

少年が、月に指示され、その包帯を解くと

見事に腫れ上がっている部分が、三ヶ所あり

それを目のあたりにした少年は

泣きながら、謝り続けた

両親も一緒になって、必死に謝った

 

しばらくして、月は、気が済んだ様子で

「親の顔が見たかったものですから」

それだけ言って、宇宙へと帰った

 

 

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この日から、少年は

月夜の晩が恐くなった

外出することが、出来なくなった

 

このトラウマは、大人になった今でも続き

彼の人生の、大きな足枷となっている