詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

レアケースなひきこもりの切っ掛け

 

電柱に

天使が十人

留まっていた

 

僕は、わざと

「あっ、悪魔だ」

と、言ってやった

 

そうしたら、十人の天使が

僕に目めがけて、一斉に

尿をかけてきた

 

いわゆる、立ちションならぬ

空ション、あるいは、浮遊ションである

 

そんな、下らないことを考えているうちに

僕は、天使の尿で、びしょ濡れになっていた

しかも、臭かった

 

こんな屈辱は、生まれて初めて

と断言して、差し支えないだろう

 

急いで、自宅へと帰り

シャワーを浴び、服を着替えた

 

散々な目にあったが

長い人生、こんな出来事もある

いい笑い話だと、割り切ろう

そう考えていた僕が、甘かった

 

この日以来、僕が家を出る度に

屋根の上で、待ち伏せしている

数人の天使たちが、嗤いながら

僕の顔面目がけ、尿をかけてくる

 

そんな嫌がらせが、日常化した

 

こうして、僕は

家を出ることが、嫌になり

 

ひきこもり、となった