詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

恋愛対談、恋多き氷女の赤裸々話

 

氷女同士で

 

夏、水着姿の氷女が二人

プールサイドで、恋愛について

語り合っていた

 

「未だかつて、私を愛して

 キスして、抱擁して、溶かして

 ただの水に出来そうな男なんて

 いなかったわ」

 

「みんな、いやらしい手で

 ちょっと、触るだけ」

 

「あっ、冷たい、とか言って

 どうせ、逃げるくせにね」

 

「でも、それでいいのよ

 私たち、溶かされたら

 それで、オシマイなんだから」

 

「死んだっていいじゃない?

 とことん、愛されて死ぬなら」

 

「そうね、太陽にジワジワ

 溶かされていくような人生より

 素敵かも知れないわね」

 

そんな、氷女二人の

恋のアフォリズム

 

 

雪女を迎えて

 

冬、氷女と、雪女が二人

あるスキー場で、恋愛について

語り合っていた

 

雪女は、白い髪をかき上げながら

こんな話を切り出した

 

「男に、冷たい息を吹きかけると

 みんな、絶対、ビクッとするでしょ?

 あの時の表情が、私には堪らないの」

 

氷女は、膝を手で叩き

笑いながら、こう同調した

 

「分かる、分かる

 それって、私もそう

 どんなに、格好つけてる男でも

 冷気かけられたら

 みんな、同じ反応なのよね」

 

「男って、とにかく単純よね

 リアクションに、個性がないというか」

 

「単純、単純

 ちょっと強く、手を握っただけで

 すぐ凍傷になるし

 男って、本当に弱い生き物よね」

 

氷女と雪女は、すっかり、意気投合し

お互い、涙まで滲ませながら、大笑い

 

そんな、氷女と雪女の

恋のガールズトーク