永遠の刹那、約束、また逢う日まで
石鹸水をつけた、ストローの先から
シャボン玉が、無数に、飛び立って行く
みんな、自由を感じて
喜びの声を上げていた
そのうち、二個のシャボン玉が
風に吹かれて、空高く、舞い上がった
男と、女の、シャボン玉だった
「何処へ、連れて行ってくれるの?」
女のシャボン玉が言った
「宇宙まで」
男のシャボン玉が答えた
「新婚旅行ね」
「ずっと、一緒だよ」
「でも、もう、私たち
寿命じゃないかしら?」
「生まれ変わったら
もっと、長く一緒にいよう」
「約束よ」
「約束だよ」
そして、男女のシャボン玉は
体が、弾け散る、直前
抱き合って、接吻した
その刹那は、この男女にとって
永遠だった