詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

地球温暖化説が覆るという噂の、確かな出所

 

神が天空から

地上を眺めつつ

人間を数えていた

 

しばらくして、神は

「多過ぎる!」

と、吐き捨てるように言い

数えるのを止めた

 

極東の日本から始めて

まだ、中国だというのに

もう、飽きてしまった

 

天使が、神に

コーヒーを運んで来て、こう訊いた

「まだ、東アジアの途中なのに

 もう、挫折したんですか?」

 

「私が悪いのではない

 毛沢東とかいう中国人の

 政治的失敗のせいだ」

と、神は、コーヒーを飲みつつ答えた

 

「西から数えた方が、良かったですかね?」

「結局、同じことだ」

「少し、増え過ぎたようです」

「うん、そのせいで

 管理が行き届かないから、困っている」

「人間なんて、地球という

 神様の盆栽に巣食う、害虫ですからね」

「一応、大昔は益虫として

 地球を活性化させるつもりで

 つがいを放ったのだが」

「想像以上に、繁殖力があるようです」

「うん、アイス・・・」

「コーヒー?ホットじゃ駄目でしたか?」

「いや、コーヒーの話じゃない」

「それじゃ・・・」

「地球の話さ」

「ああ、なるほど

 あれは、害虫駆除に最適ですからね」

 

西暦20XX年

地球が再び、氷河期に入る

 

ひと月ほど前の、神と天使の会話より