詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

いびつな犬

 

おれは、いびつな犬

脚四本とも、木の棒だ

 

尻尾も、お飾りで

安っぽい、子供の玩具が

ぶら下がっているだけだ

 

コツン、コツン

杖をつくように、歩いていると

みんな、その音に気付いて

 

こっちを見るけど

 

やめてくれないか?

 

おれを観察するのは

特に、足下を見るのは

 

そして、聞きたくもない

感想を言うのも

 

やめてくれないか?

 

お願いだから

笑ってくれるな

同情してくれるな

 

そっと、しておいてくれ

 

たとえ、転んで

起き上がれそうにない時でも

 

そっと、しておいてくれ

 

おれは、いびつな犬

ちゃんと、自覚している

 

前世の罰とも、思っていないし

素晴らしい来世への助走とも、思っていない

 

おれは、ただの、いびつな犬

 

お願いだから

 

そっと、しておいてくれ