詩と寓話とシュールレアリスム

タイトル通りのテーマです。シュールな詩と寓話を書きます。たまに、ブログの話やテレビの話、日常生活にあったことを書こうとも思います。

皿割り女と皿割らせ女、貧富が逆転する話

 

皿割り女と、皿割らせ女

 

皿割り女は、金持ちで

貧しい皿職人である、皿割らせ女から

それは大量に皿を買い

 

ガッシャン、ガッシャン

皿を割り続けて

 

いつの間にやら、立場は変わり

 

皿割らせ女は、大金持ちになり

皿割り女は、無一文

 

「ねえ、皿をちょうだい」

と、まるで麻薬中毒のような、皿割り女

 

「お金もないのに、また来たの?」

と、すぐに追い返そうとする、皿割らせ女

 

皿を割りたくても

皿を買えない、皿割り女は

とうとう、あちこちの民家に忍び込んでまで

皿を割るようになってしまい

 

先日、あっさり、警察に逮捕された

 

偶然、そのニュースを

この街一番の豪邸の

広大なリビングで観ていた

皿割らせ女は、ソファーに寝そべったまま

 

右手に、超高級シャンパン

左手に、複数の預金通帳を持ちながら

 

終始、いやらしい笑みを浮かべていた

 

そんな、二人の女の、逆転劇